瀧口恵子の珍島物語 | 珍島神秘の海割れ「秘話」
さあ皆さん、いよいよ珍島神秘の海割れのシーズンがやってまいりました。
今年2018年のお祭りは5月16日から19日です。上の写真は海割れの場所の上空写真です。手前が珍島の回洞(フェドン)村で、上の左端が金湖島(クモド)、右の下が「あちら茅島里まで~」の茅島(モド)です。細かく説明すると、珍島大橋方面と済州島方面の間の速い潮流が互いにぶつかる部分が海割れ現象が起こる場所です。もしも片側の島が一つだけだったら、潮流がぶつかる部分が道のように残るのは難しく、金湖島と茅島、そしてその間に位置する小さな3つの島、この5つの島があるゆえに、約3千年という長い期間をかけて潮流がぶつかりながら少しずつ砂利が蓄積し、最高の干潮時に、海底の山脈のようになった尾根の部分が現れるのです。それが「神秘の海割れ現象」なのです。
「神秘の海割れ現象」は一夜にしてできるものでなく、長~い年月をかけた自然の賜物…。大切に保存したいものです。
海割れには靴の中敷きを準備
神秘の海割れ海道は砂地でなく、砂利道のように小さい石がゴロゴロしています。裸足では歩くのがたいへんなので、海割れ祭りの海岸では、韓国の田植えで使用する膝上までのゴム長靴を販売しています。靴は脱いでゴム長靴を履いてください。脱いだ靴は? ご心配なく、海道の入り口に荷物預かり所を設置しますので、靴を預けて番号札を受取り、後で靴と交換してください。
このゴム長靴は田植え用なので、海道を歩くとゴム底が薄く、足の裏の指圧になりますが、歩く距離が長いと指圧が利きすぎて苦痛が伴います。これを予防するために100円ショップで販売している靴の中敷きを準備したらいかがでしょうか? ゴム長靴は足のサイズに合わせて、小さいサイズは24㎝から販売しています。中敷きは足のサイズより小さめを購入して長靴の底に入れてください。
さあ準備は調いました。多少の海水があっても海の底が見えますから、先導者の海洋警察の職員について思う存分海割れを楽しんでください。
わずか1時間の奇跡
珍島の海割れはわずか1時間の奇跡です。距離はなんと2・8㎞。往復すると約6㎞になります。この距離を隣りの茅島まで往復しないといけません。舗装道路だと軽くジョキング気分で歩けますが、何しろ砂利道なのと、ところどころ海水が残っている部分もあり、それを避けて行くと思い通りに前に進みません。ですが焦りは禁物です。
韓国人は海を渡るのが目的でなく「今夜のオカズ…」が目当てなので、運がよければアワビ、手長タコにお目にかかることもありますし、ほとんどはワカメとアサリ。それを面白がって見学なんかしていたら帰ってこれません。ひたすら前進してください。
中間部分まで来て後ろを振り返ると、遠くに海割れイベント会場の白い貝殻のドームが見えます。ここは普段は水深5~6m、その海底を歩いているという感動が心の底から沸き上がってきます。
茅島に到着した記念写真は、海割れ伝説のポンおばあちゃんと別れた家族像です。カメラでパチッと写します。センスのある方は茅島の木の葉を採ってきて「ケイコさん~茅島の木の葉よ~」と自慢したり、楽しみ方はそれぞれです。
ぜひ「海が割れるのよ~」珍島にオソオセヨ~!
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