韓国旅行がもっと楽しくなる「キラリ! 名所」㉝ 慶南のテグ

2015年12月03日

テグタン 北の大地からアニョハセヨ! 今年も12月に通訳の仕事でテグ(大邱)に行くことになりました。はい、テグは慶尚北道の中にあります。でも、なぜタイトルが「慶南」なのかって? 今回は、テグはテグでも慶尚南道・鎮海(チネ)湾で水揚げされる冬に美味しい「テグ(大口:タラ)」をご紹介いたします。

「雪を見たタラ、雨を見たニシン」という韓国の諺のとおり、雪が降る冬はタラがよく取れ、12月から2月に産卵期を迎える冬が旬です。淡白な白身はもちろん、たらこ(韓:アル、コニ)、白子(韓:イリ)も鍋に欠かせない食材です。そこで釜山から、タラの水揚げ量が韓国全体の3割を越える巨済(コジェ)市の外浦(ウェポ)港へ行ってみましょう。

釜山地下鉄1号線の下端(ハダン)駅から2000番の急行バスに乗り、洛東江、渡り鳥渡来地の乙淑(ウルスク)島、加徳(カドク)島を通り、2010年に開通した巨加(コガ)大橋を越え、巨済島の外浦停留所まで概ね1時間半で到着します。バスの座席に座りっぱなしだったでしょうから、お目当てのタラをいただく前に、ちょっと港の方を散策してみましょう。防波堤にずらっと並べられた棒鱈は、外浦港の冬の風物詩だそうです。吊るされたタラを眺めていると、タラの語源となった「大口(テグ)」、「大頭魚(テドゥオ)」がピッタリ当てはまっていると妙に納得してしまいます。

これだけタラが取れる理由の一つに、巨済市が1981年から行っているタラの人口受精卵放流事業があります。自然の恵みと市役所職員や漁業関係者の皆様の努力に感謝しつつ、では、いただきます! 防波堤の近くには刺身屋や魚介類を提供するお店がずらりと並んでいますので、気に入ったお店に入ってみてください。大口湯(テグタン:タラ汁)で有名ですが、4人以上の旅ならばテグフェ(タラの刺身)もいかがでしょうか。刺身は時価になるそうですが、他の地域ではなかなか食べられない一品です。

北海道ではタラの白子を「タチ」といいます。この冬は他の誘惑をタチ(断ち)、気の合う友タチ(達)と、日本をタチ(発ち)、巨済の外浦でタチイリ(入り)のテグタンで、あったかいんだから~。

文/高野康夫(通信記者)

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