韓国旅行がもっと楽しくなる「キラリ! 名所」 ㊶ 明太と平和~高城郡

2017年11月02日

명태덕장-백촌_(2013_1_4)_002 冬の足音が近づいてきた北の大地からアニョハセヨ! 先日、夜景で有名な函館の隣町で、道内有数のスケトウダラの漁獲量を誇る鹿部町(しかべちょう)で特産品のたらこに舌鼓を打ちながら、スケトウダラに思いを馳せてきました。

北海道ではスケソウダラと呼ぶこの魚の韓国での一般的な呼称は「明太(ミョンテ)」ですが、生なら「生太(センテ)」、冷凍なら「凍太(トンテ)」、冷蔵なら「冷太(ネンテ)」と呼ばれています。干し方の違いでも名前が違い、生干しなら「コダリ」、完全に乾燥させたら「乾太(コンテ)」または「北魚(プゴ)」、カラカラに干されたものは「ッカンテ」、高級品は「黄太(ファンテ)」と呼ばれます。また、2~3年の幼魚は「ノガリ」と呼ばれています。名前がたくさんあるのは、それだけ韓国人に愛されている魚であるということでしょう。

「ミョンテの故郷」と呼ばれる江原道・高城(コソン)郡では、毎年10月下旬にミョンテ祭りが開催され、12月下旬から4月上旬にかけてたくさんのミョンテが寒風にさらされている光景が冬の風物詩となっています。干したものを鍋やスープにしたり、酒のつまみにしたりするのはもちろんですが、干していないものに旨辛だれをかけて鉄板で焼いて食べる「ミョンテブルコギ」は高城郡内のミョンテを取り扱う飲食店のほとんどで食べられるほどの郷土料理です。

ただ、1980年代初めに韓国全体で15万トンの漁獲量を記録した以降は乱獲などによって大幅に減り、現在ではロシアなどからの輸入や遠洋漁業に頼らざるを得ない状況になっていますが、2014年からは養殖や稚魚の放流が行われ、近海漁業での漁獲量の回復が望まれています。

ミョンテブルコギを味わったら、ぜひ観光に出かけましょう。海岸線が美しい「花津浦(ファジンポ)」と海洋博物館、新羅時代に開かれた古刹「禾岩寺(ファアムサ)」と「乾鳳寺(コンボンサ)」に加え、北朝鮮を臨む統一展望台からの景色もぜひ見ておきたいところです。

人間は南北を自由に行き来できなくなりましたが、ミョンテは海の中で自由に行き来しているはずです。平和という名の稚魚を放流したら、きっと大きくなって帰ってくるに違いない。東アジアの平和な未来に思いを馳せて、今回はここまでにいたします。ミョンテはこれからが旬ですよ!

文/高野康夫(通信記者)

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