仁川空港鉄道&ソウル駅都心空港ターミナル体験記
<撮れ立てレポート>
「ソウル駅で荷物を預け気軽に空港へ出発!」
仁川空港鉄道&ソウル駅都心空港ターミナル体験記
ソウル駅から仁川国際空港をつなぐ仁川空港鉄道が去る12月28日に開通式を行い、全区間運行に入った。 以前開通した1段階区間の仁川空港-金浦空港路線に加えて2段階区間の金浦空港-ソウル駅路線が完全開通することにより、仁川国際空港とソウル中心地であるソウル駅を歴代最短時間の約43分台で連結することになる。空港鉄道の全区間開通と時を同じくソウル駅都心空港ターミナル(KARST)もサービスを始めた。搭乗手続と手荷物託送が可能で、重い荷物を空港まで持っていく必要がなく、ソウル駅で関連手続を処理ができるようになる。韓国・ソウル旅行がもっと便利になるオープンしたばかりのソウル駅都心空港ターミナルを直接体験してみた。
文/大成直子
ソウル駅から金浦空港を経由して仁川空港に到着する仁川空港鉄道58kmの区間が開通したこともあり、「ソウル駅都心空港ターミナル」と「空港鉄道A’REX」を利用して帰国することにした。事前の情報を全然持たずにとりあえずソウル駅に行ってみたが、案内の看板などもきっとあるだろう、なんとかなるはず!とまずはチャレンジ。バスやタクシー乗り場がある、いわゆるソウル駅の表玄関から入り、ソウル駅をずーっと突っ切った一番奥に新空港ターミナルと空港鉄道A’REXの乗り場が現れる。今度、ソウル駅都心空港ターミナルを利用する時には、ソウル駅の裏口と言うか4番出口にタクシーをつけてもらおうと決意する。
到着した入口から入ると、奥にエレベーターがあるので、荷物が多い時はそのエレベーターに乗るのがベスト。エスカレーターもあるものの、かなり長いので大変。エレベーターで地下3Fに行けば、チケッティングと手荷物処理ができる都心空港ターミナルが出てくる。空港でなくてもソウル市内で搭乗手続きが出来る「都心空港ターミナル」は以前から江南COEXにあり、今までよく利用してきたものの、江北に泊まった時はわざわざ江南まで行くのも不便だったので、ソウル駅というアクセスのいい場所に出来たというニュースは、とてもうれしい。
仁川空港に到着して、搭乗手続きのため列を並び出国審査にも並ばないといけないのが普通だが、市内にある都心空港ターミナルは結構空いていて、待ち時間もほとんど無く飛行機の搭乗手続きと出国手続きができるので、結構ギリギリまでソウル市内で遊べて時間を有効活用ができる。
さて、今回初体験のソウル駅「都心空港ターミナル」も予想通りガラガラ。ちなみに、英語と韓国語はできても、日本語ができるスタッフがいなかったが、チェックインするだけだから、問題は特に感じなかった。しかも、COEXの都心空港ターミナルは、大韓航空とアシアナしか対応していないのに、ここではチェジュ航空も対応できて、本当に使い勝手が完璧。もちろん、搭乗手続きも並ぶこともなくすぐ終了。スーツケース預けて身軽に動けるのがうれしい。ここで少し詳しい説明をすると、大韓航空と共同運航している航空会社の中で運航に使われる航空機が大韓航空のものならば、外国の航空会社の乗客もこのターミナルで手続きできるそう。アシアナ航空では共同運航でもここでは取り扱わず仁川空港だけで対応しているとのこと。
カウンターで搭乗手続きが終わったら、次は、カウンターの隣にある出国手続へ。ここでもあまり人がいなくて、すぐ終了してしまう。搭乗手続きと出国手続き合わせて5分ほどが経過。順番を確認すると①搭乗手続き(出発3時間前まで必着)*勤務時間は5:20~19:00まで②出国手続き*勤務時間8:00~18:00まで。その後、航空券に青い印鑑と赤い印鑑を押してくれて、これでOK。ここまで終了したら自由の身、航空券に書いてある時間までにGATEに行けば良いだけとなる。
直通に乗るべきか普通に乗るべきか
地下3階にある自動チケット販売機で、直通電車か、普通電車を選択して空港へ向かうチケットを購入。直通だとソウル駅とインチョン空港間が43分。13,300W。ソウル駅出発のリムジンバスよりお安い。直通電車だと時間指定と座席指定ができる立派なカード式の切符をもち、札改札に入るとすぐエレベーターで地下7Fへ。普通電車は地下6Fなので、間違わないように。直通電車は、ソウル駅6時始発で30分ごとにあり、22時が終電。一般電車(普通)は、5:30始発で仁川空港行きは23時38分が終電。普通といっても、金浦空港まで20分。仁川空港まで53分。ソウル駅から仁川空港まで直通と普通では、たったの10分しかない。なのに、料金を見ると、仁川空港まで、直通電車が13,300W、普通電車がなんと!3,700W。
たった10分しか違わないだけで約10,000Wぐらいの差がある。条件的な違いでは、直通だと座席指定ができるけど、普通は座席指定ができないぐらいの差しかない。でも、ソウル駅都心空港ターミナルを利用して、出国手続きできるのは、直通電車利用者のみ・・という理由を聞いて納得。これは大きい。ちなみに、3月末までは、普通列車を利用しても、ここ、都心ターミナルを利用して出国手続きが可能。金浦空港には、普通電車しか行かないので注意。20分という超短時間なのに1200Wでソウル駅から金浦空港に行けるなんて、凄いことだ。普通電車で、仁川空港へ行く場合は、時刻表に色が付いた時間に出発する電車は、途中の駅が終点になってしまうため、出発時刻が黒色で書いてある電車に乗るべし。
直通空港鉄道A’REXに乗ってみる。車内は新しいからとてもキレイ!でも韓国の電車は基本ヨーロッパ製なためか、椅子が固定式で半分の人は、進行方向と反対を向いて乗らざるを得ないのが少し残念。 荷物置き場も小さいような気がする。みんな都心空港ターミナルでチェックインすること考えてだとは思うが、韓国の航空会社じゃないとチェックインできないし。テーブルはないけど、フットレストはある。あっという間に仁川空港駅へ到着。仁川空港の改札を出ると、あとは、空港に向かって歩くだけ。しかし、意外と標識が見えにくいので、初めての人は迷うかも。改札をでたら、左に向いて、あとは5分ぐらいまっすぐ歩くと空港の地下1Fに到着する。
時間の束縛を受けず出国
都心空港ターミナル利用のメリットを説明すると、ソウル駅でもCOEXの隣(三成洞)でも、「都心空港ターミナル」を利用して、搭乗手続き・出国手続きを済まし、空港まで到着したら、あとはGATEに行くだけ。搭乗手続き完了しているので、チェックインカウンターの長い列に並ぶこともなく、ここで15分から30分はおトク。そして、搭乗入口も並んでいることがあるが、普通の入り口の横側にある、空港に勤めている人や、飛行機の乗務員などが出入りする特別入口から入ることができる。この特別入口から入ると、手荷物検査も通常の列とは別なので、通常の手荷物検査が長蛇の列でも、こちらの特別入口はほぼ誰もいないので、ここでも15分ぐらいがおトク。そのあと、手荷物検査が終わると次は出国手続き。これも、もちろん通常のところに並ぶ必要はなくて、出国手続きエリアの端にある特別ルートを利用、この特別出国手続きブースも並んでいるのを見たことなし。ということで、ここでも10分ぐらいはおトク。
都心空港ターミナルで全部終わらせておくと、空港での時間は、ぜんぶ合わせると30分ぐらいは時間を短縮できるので、その時間を免税店で買い物してもいいし、A’REXや9号線のおかげで時間が読めるようになるので、空港に2時間前に到着する必要もなく、GATE到着時間ギリギリまでソウルで遊ぶこともできる。なによりも並ぶストレスがないのが快適!
スケジュール次第では、とても活用できる「都心空港ターミナル」。韓国旅行を最後の最後までたっぷりと遊びたい方に利用されることをお勧めする。
▲ソウル駅都心空港ターミナル 搭乗手続はもちろん手荷物託送もできる
▲駅の様子 すべての駅に安全なスクリーンドアが設置されている
▲直通特急の車内 一般普通車と違って前向きの一人席となっている
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