寒いから楽しい!江原道平昌ツアー
2018平昌冬季オリンピックの開催地だった江原道(カンウォンド)平昌(ピョンチャン)。 2月下旬に訪れたこの日は、マイナス19度を記録するなど、さすが冬季オリンピックの開催地らしい寒さでした。韓国を代表するスキー場だけでなく、おいしい郷土料理にドラマ撮影地まで、見所あふれる平昌の冬を直接体験してみました。
ヨン様、キム・ゴウンが乗ったゴンドラ
平昌冬季オリンピック会場として作られたアルペンシアリゾートから車で5分。発旺山(パルウァンサン・海抜1,458m)のふもとに位置する竜平(ヨンピョン)リゾートスキー場は、 アジアでは2番目の、国際スキー連合(FIS)から国際レベルのスキー場として認定を受け、2回にわたるワールドカップ大会が開催された歴史を誇る 韓国を代表するスキー場です。
斜面を颯爽と滑るスキーヤー、スノーボーダーを横目に、私たちはゴンドラリフトに乗り、約20分かけて頂上にある発旺山気スカイウォークへと向かいます。
このゴンドラは、古くはヨン様とジウ姫のデートコースとして冬のソナタに登場し、チ・ウンタク(キム・ゴウン)がアルバイトしているスキー場に会いに来たトッケビ(コン・ユ)を残し、チ・ウンタクが乗り込んだシーンが撮影されたところ。
頂上にある乗車場から、4Fに上ると気スカイウィークがあります。足元のガラスの床から、スキー場や発旺山の自然が見えドキドキしますが、目の前にはドラマの撮影に使われたロマンチックな風景が広がります。しかし、なんといっても冬山の頂上なので風が吹くと体感気温は軽くマイナス22度と、痛く感じる寒さが。そこで、室内にあるカフェで温かい飲み物を楽しみながら、平昌の美しい風景を堪能したあと、往復4.7kmのゴンドラ旅行を楽しむことをお勧めします。
寒いからおいしい・・干したらが一面に広がる「ファンテトッチャン」
ここ平昌は、人の生体リズムに一番いいとされる標高700mにあり、山間地のため冬の寒さが厳しく、雪もたくさん積もる地形を生かした、タラの干場が有名な場所です。こんな山の中になぜ魚が干してあるのかと少し不思議に思いますが、乾燥し、澄んだ空気と積もった雪がタラを乾燥するのにちょうどよいためだそうで、ここには約40万匹のタラが干され、見る人を圧巻しました。
寒さが深まる12月末から約4カ月間、ロシアから輸入した生タラを水に漬け込み塩分を抜き、内臓などの処理を行った後一つ一つ紐をつけて、畑一面に広がる2段になった物干しにぶら下げて、干していきます。この干されたタラは、雪の水分を吸収しながら太陽と風により凍りつつ、解凍しつつを繰り返しながら乾燥し、栄養だけを残した高たんぱく食品として生まれ変わります。
干しタラを見たからには近くにある食堂でその味を確認する番です。日本でも干しタラのスープは有名ですが、干しタラに甘辛いソースをつけて焼く「ファンテ焼き」と、タラと野菜がたくさん入った「ファンテチゲ」を食べてみました。寒くて凍えた体がホカホカと温かくなるスープの味は、煮込めば煮込むほど深みが広がり、柔らかいタラの身はおいしさが詰まっていて、どんどん入ります。また、見た目が真っ赤なファンテ焼きは、それほど辛みが強くなく、お酒のあてでも、ごはんにもとても合うおいしさです。せっかくなので江原道の伝統的なトウモロコシマッコリと楽しみたいですね。
大関領のふもとにある「三養牧場」
おいしい食事の後には、平昌の広大な敷地を利用した牧場が数カ所の中から、BTS(防弾少年団)の冬の思いでが詰まった「2021BTSウィンターパッケージ」の撮影が行われた大関領三養牧場(テグァンリョンサミャンモクジャン)へと向かいます。
ここは東洋最大600万坪という広大な牧場で、自然と動物とに触れ合える場所です。本来はシャトルバスを利用して牧場内を行き来しますが、11月から4月までの冬季シーズンには各自の車両を使って、自由に敷地内を移動することができます。
ただ、冬季シーズンには羊などの動物は放牧されていないため、小屋でおとなしく過ごす羊に干し草を与えて楽しんだ後には、遠くに見える白い風力発電機を目指して、頂上へと向かいます。頂上になる海上1470mの周辺には、50機ほどの大きくて白い風力発電機が並び、美しい風景を作りだしています。せっかくなので、BTSのテテが撮影したものと同じポーズでここで記念撮影を。
ただ、風力発電機が並ぶほど風の力が強い場所なので、ある程度覚悟をしてから訪問されることをお勧めします。
大自然が堪能できる韓国・江原道平昌。2024年には江原ユースオリンピックがまたここ、平昌で開催されるので、今後も目が離せません。
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