明洞聖堂に新しくカルチャースペースが誕生
昨年9月、明洞聖堂が3年の工事の末に新しく生まれ変わった。2029年まで明洞聖堂一帯を観光特区として育成していくためのリモデリングの第1段階が完了した形だ。今回のリモデリングで、ゴシック様式の聖堂の前には庭園が設けられ、その地下には「明洞聖堂1898広場」と名づけられたカルチャースペースがオープンした。ここのコンセプトは、カトリックの「分かち合い」の精神に基づいたものとなっている。聖堂を訪れる信者はもちろん、一般の市民も共に参加できる事業が準備されている。「1898」とは聖堂が建てられた年を意味している。
明洞の中心街から明洞芸術劇場の前の道を東に歩いていくと、右手に明洞聖堂が見えてくるが、その手前に「1898」という数字をデザインしたロゴが掲げられた、カルチャースペースへの入り口がある。
この入口から地下に下りると中央が大きく開いている。ここはコンサートやバザーなど、さまざまなイベントのためのスペースとなっている。階段を下りてすぐ右にあるのが「ブックパーク」だ。韓国の大手インターネットショッピングモール「インターパーク」が運営しており、新刊に手軽に接することができるというのがコンセプト。インターパークで扱う書籍を、保証金を払って1週間借りることができ、本を返却すると保証金は戻ってくるというシステムだ。本を借りるにはサイトを通じて会員になる必要があるが、本棚の間にはたくさんの椅子が用意されており、その場でゆっくりと本を楽しむことができるため、旅行者にも手軽に利用できるスペースだ。
階段の左側にあるのは、衣類メーカーのコオロンが運営する「レ;コード(RE;CODE)」というスペース。ここは、売れ残った衣類を実力のある新進デザイナーの手によってリデザインして販売する「アップサイクリング」ブランドだ。また、ろうそく作りや人形作りなど、リサイクルに関する体験もでき、環境や自然、文化に関する書籍を自由に閲覧できる。
向かい側は韓国式のレストランやパン屋などが並んでいるが、材料にこだわりを持った店が多い。
少し奥に入っていくと、明洞聖堂のロゴショップがある。教会のイメージを中心としたグッズを販売しているが、思わず手にとってしまうような洗練されたデザインのグッズが多い。オリジナルデザインの文房具やエコバッグ、化粧品など、魅力的な商品だ。
聖堂というと堅苦しく近寄りがたいイメージがあるが、そのようなイメージを取り払ってくれる気楽な空間だ。明洞でのショッピングのついでに立ち寄ってみるのはいかがだろうか。
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