韓国の新しいランドマーク、ソウルスカイ
今年4月3日にオープンしたロッテワールドタワー展望台「ソウルスカイ」が、8月の入場者65万6千人を超え、韓国観光の新名所として急浮上している。開場1ヵ月あまりで15万人入場という記録を打ち立てたのに続き、オープン100日にして50万人、そして4ヵ月で65万人の入場者を突破する記録を立てたのだ。都心の展望台は、訪ねるならば秋が一番。ソウルスカイがオープンして初めて迎える秋、ソウルスカイの魅力を直接探ってみた。
文/李相直記者
今年の春、4月3日(月)にオープンしたロッテワールドタワー展望台ソウルスカイが、オープンして100日間で観覧客50万人が訪問し、韓国の新しいランドマークとして話題を呼んだ。ギネスワールドレコード登載、多彩なパフォーマンス、様々な層の招請行事進行など、大韓民国のランドマークにふさわしい姿を見せ、多くの来場者に愛されている。
一日平均5千人が訪れているソウルスカイは、週末には平均8千人の入場者が訪れ、その人気を実感させる。特に午後1時から3時は入場者が最も多いホットゾーンだ。118階のガラスの床の展望台スカイデッキと、まるでVRを体験するような錯覚に陥るダブルデッキエレベーターのスカイシャトルは最高の人気コンテンツだ。待機する空間からエレベーターの中まで、デジタル技術を利用した作品やアニメーションが、メディアウォールと超高画質有機EL(OLED)ディスプレイに休みなく映し出され、退屈しないのも利点だ。スカイシャトルは1分で頂上まで到着する。
ソウルスカイは3つの部門でギネスワールドレコードに登録された。立っているだけでドキドキする世界最高478mの高さのガラスの床展望台「スカイデッキ」、496mを秒速10mで運行して「最長輸送距離」と「最速のダブルデッキエレベーター」として「スカイシャトル」が搭載され、ソウルスカイ展望台を楽しむことだけでギネスワールドレコードの3ヵ所を一度に楽しむことができるわけだ。
最大40㎞まで眺望、透明なガラスの床スカイデッキ
ソウルスカイの展望は毎日違う。同じ風景でも季節や天候、時間に応じて、毎日感じが変わるのだ。最も景観が良い時間は、天候に大きく依存するが、最も余裕を持って楽しめるのは断然午前中だ。午前にソウルスカイを訪ねると入場者が少ないため、一層余裕をもって快適に周辺の景観を楽しむことができる。写真を撮るにも午後より午前中がよい。
漢江の曲線美を正面に望むことができる漢江ビューの方は、北漢山(プッカンサン)と冠岳山(クァナクサン)の間から南山タワー、総合運動場などが見える。漢江の反対側には、南漢山城やオリンピック公園などを一目で眺めることができる。標高があまりにも高いので、足元の風景はまるで地図のように感じられるほどだ。
昼の時間帯の展望台観覧の利点は、長い可視距離だ。晴れた日であれば、ソウルスカイからの可視距離が最大40㎞まで達する。この程度なら仁川空港の前に位置する仁川松島や黄海まではっきり見える距離だ。
ソウルスカイに対する誤解の一つが雨だ。雨が降る日、展望台では何も見えないと思うかもしれないが、国内最高階の展望台から眺める雨のソウルの展望は、意外にも素晴らしい。雨の日、雲が足元を通ったり、手に届くように浮かんでいることぐらいは一般的な風景だ。にわか雨がさっと降ったり雨上がり直後であれば、雲と太陽が生み出すドラマチックなシーンに出会える可能性が高い。
ソウルスカイで最も人気のある空間は、118階にあるスカイデッキ。展望台にガラスの床を設置し、足元を見下ろすだけで胸をドキドキさせるスリル満点の空間だ。足元に動く点のような車やバスがくらっとるような感覚を増幅し、びっしりと建ち並ぶビルは、まるでミニチュアの世界に入ってきたような感覚にさせるため、ソウルスカイの白眉といって遜色がない。
最新の映像技術で楽しむ展望台「メディアスタンド」が人気
ソウルの全景をさらに意味深く楽しめるポイントとして「メディアスタンド」と「メディアテーブル」を推薦したい。メディアスタンドは、12インチの高画質タブレットで、117階と118階の階ごとに4台ずつ設置されている。ジャイロセンサーが装着されたタブレットを持って回ると、窓外の風景がタブレットの中の画面に出てくるが、画面の中にはソウルの過去と現在、四季の変化などの様々な姿が生き生きと登場する。リアルタイムでタブレットのカメラのレンズを窓の外に向けると、タブレット画面には同じ角度の過去の画面が登場するかたちだ。
このようにして、昼に夜景モードに切り替えて表示することもでき、春のモードに切り替えて、桜が舞い散るシーンも見ることもできる。細かく角度と範囲を合わせてあるため、アングルを動かすたびに景観が変化する様子が寸分たがわず表示される。韓国語だけでなく、英語、中国語、日本語にも対応している。
メディアテーブルも人気だ。 55インチに及ぶ大型のタッチスクリーンで複数の人が一緒に鑑賞できる。メディアテーブルを通して旅行者が宿泊するホテルの場所を見つけたり、行きたい観光地に行ってみることもでき、かなり興味深い。
ソウルスカイが最も混雑する時間帯は、日が沈む午後7時前後。ソウルスカイから眺めるソウルの美しい夕日はまるで一編の映画を見るようにロマンチックだ。
ソウルスカイの中でも120階(海抜486m)に位置するスカイテラスは、ソウルスカイで唯一の屋外テラス空間で、ソウルの爽やかな風を感じながら夕日を鑑賞するのにぴったりだ。日没後、夜の帳が降り始める頃に広がる夜景も幻想的だ。街の灯でいっぱいのソウルの夜景は漢江の曲線美をより一層引き立てる。
空の上で楽しむショーなど、公演イベントも盛りだくさん
ソウルスカイは、毎月、さまざまな新規コンテンツを実施中だ。まずロッテワールドの28年のテーマパーク公演のノウハウを生かしたハッピーパフォーマンス「ラブセレナーデ」を117階のスカイショースペースで披露している。メディアファサードの技法を活用して、ガラスの壁で再生される映像と俳優の演技、壮大な音楽が調和して、他の展望台とは差別化された経験を提供する。毎日午後8時30分に始まる。
韓国内実力派プレーヤーによるサックスコンサートもソウルスカイでしか出会えない楽しみだ。毎週金曜日の夜9時から118階スカイシアターで30分間行なわれ、空の上で楽しむ格別な秋のライブを満喫できる。
愛する人と一緒にロマンチックなソウルスカイを楽しみたい人であれば、海抜500mの最高の高さに位置する「123ラウンジ」が一番だ。ラウンジに座ってビールやワインなどを楽しみ、韓国最高階から見下ろすソウルの夜景を独占することができるため、ぜひ体験してみよう。
ロッテワールドのパク・ドンギ代表は「韓国を代表するランドマークとして、国内の観光客には韓国の自負心を、外国人観光客には韓国の美しさを感じることができるの見所につくっていきたい」と抱負を明らかにした。 | 写真提供: ロッテワールド
Information
ロッテワールドタワーソウルスカイは、ソウル地下鉄2号線蚕室駅1、2番出口のすぐ前に位置し、地下商店街からも直接アクセスできる。営業時間は午前9時30分から午後11時まで、最終入場は夜10時まで可能。入場料金は、通常チケットが大人基準27,000ウォン、ファーストパスが50,000ウォン。
| https://seoulsky.lotteworld.com
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