暑いソウルの夜も有意義に! 「ソウル・夜オバケナイトマーケット」

2016年07月13日

夜オバケマーケット01

 日中の気温が30度を超え、夜も寝苦しいソウルの夏。蒸し暑い夜を少しでも涼しく過ごそうと、ソウルの人たちはトッチャリ(ビニールシート)や食べ物を持って、漢江(ハンガン)へと出かけます。静かなを夕涼みを想像して出かけてみると、そこはお祭り騒ぎ! 毎週金・土曜日の夜、「パムトッケビ(夜オバケ)ナイトマーケット」が開かれているからです。華やかな夜景とオレンジ色に光るテントたちの間には、どんなトッケビ(オバケ)が待ち受けているのか、マーケットを回ってみましょう。

記事/大成直子記者

 

個性的な品物がずらり

 

週末を控えた金曜日。夕方6時から始まるオバケナイトマーケットの開催地、ヨイド漢江公園へとむかいます。地下鉄5号線のヨイナル駅に降りるとたくさんの人たちで賑わっていて、すでにお祭りの雰囲気が感じられます。駅から5分ほど歩くと、公園に到着。入り口には金棒を持った大きな鬼が! といっても、かわいいビニール製の人形が待ち受けており、その後ろには川沿いにずらりとオレンジ色のテントが並んでいます。

道を挟んで芝生側には、おいしそうな香りがするフードトラックが所狭しと並び、何から見て、食べて、楽しめばいいのかわくわくします。

夜オバケ02マーケット内は、世界の食べ物が味わえるフードトラックゾーンと、世界各国の工芸品から生活小物まで、斬新なアイデア商品がが購入できるショッピングゾーン、そして世界各国の伝統公演や現代的なパフォーマンスが楽しめる公演ゾーンのほかに、公園内の広い芝生や、川沿いの階段を利用して休めるスペースからなっています。

まずは、どんなものが販売されているのか、オレンジのテントの中にあるお店をのぞいてみましょう。

シルバーのアクセサリーや、伝統的な韓紙で作ったアクセサリー、また、見る角度によって違って見える不思議な絵画など、一般人の販売者たちによるハンドメード商品や、小さな工房で作られた商品が販売されています。行き交う女の子たちがすでに購入して頭につけている花のティアラや、高級な香りがする固形フレグランスなど、女子力をアップさせるかわいい小物などがいっぱいあり、その数70店舗。さっきのお店はどこだったかな?とぐるぐる回ってしまいます。

でも、どうしてオバケ市場なのかと不思議に思う人もいるかもしれません。それは、夜になるとオープンし、朝になれば消えてしまうオバケのような市場という意味で、特定の夜に、急にできあがる空間なことから、こんな名前がつけられたそう。

実はこのオバケナイトマーケットは昨年10月、ここヨイド漢江公園で開催されました。その時は秋だったものの、1日に約3万名が訪れるほど多くの人たちが訪れたことから、今年は期間を増やし、3月31日から10月末の毎週金・土の夜に、継続して開催されることとなりました。

夜オバケマーケット

 

パフォーマンスに目を奪われ、おいしい匂いに心奪われ

 

ナイトマーケットのもう一つのお楽しみがパフォーマンスです。お店が並ぶテントの一角に、パフォーマンスが楽しめるスペースが設けられていて、この日は、ロックンロール大会が開かれていました。バンドの演奏にあわせ、50~60年代のアメリカスタイルで決めたカップルが、それぞれのスタイルで踊ります。それを見ている人たちも自然とリズムにのりながら、体を動かしてしまいます。公演は30分ほどで終わりますが、その後も引き続きコンサート等が行われ、行きかう人たちの足をひき止めます。

また、6月17日には韓国で有名なロックバンドの「チャン・ギハと顔たち」が、新しいアルバム紹介を兼ねてゲリラコンサートを行うなど、夜オバケらしく有名人による「サプライズ公演」も多く行われるそうなので、うれしい偶然があるかもしれません。

かわいい小物や、ライブを楽しんだ後は、早速フードトラックへと向かいます。

夜オバケマーケット04世界各国の料理が楽しめるフードトラックというだけあって、おいしい様々な匂いが、鼻を刺激します。トラックの中で直接調理してくれるので、出来立ての熱々が楽しめます。人気は、塩コショウで味つけされた野菜とサイコロステーキ(9900ウォン)や、ラオス式ソースがたっぷりかかったラオス焼き鳥(一串3000ウォン)など。また、ぷりぷりの海老と野菜炒めにフランスパンが添えられたスペイン料理「アヒージョ」や、たっぷりの鰹節がかかった「お好み焼き」や、コーヒー、ソフトクリームなど、30個もあるフードトラックから今日のディナーやデザートを探すのは大変です。しかし、人気の店は見る見るうちに長蛇の列が! 花より団子精神で、まずはフードトラックで気に入った料理を購入し、お腹を満足させてから、ゆったりとショッピングを楽しむほうが効率がよさそうです。

 

ヨイド以外でもオバケナイトと出会える!

 

実は、ヨイド漢江公園以外の3ヵ所でも、ソウル夜オバケマーケットが開催されます。東大門にあるDDP(東大門デザインプラザ)では、青春ランナウェイ&ダンシングナイトというコンセプトにて、青年創業家によるアイデア商品やB‐BOY公演など、20代を対象としたナイトマーケットが5月から開催中。

そして、ソウルの西側に位置する木洞(モットン)の木洞運動場では、7月からマーケットがオープン。運動場というコンセプトにぴったりなレポーツマーケットとなり、中古のスポーツ用品の販売や修理、またキャンピングの講演や用品販売などが行われ、アウトドア族には楽しいマーケットが繰り広げられます。

そして、非定期的なシーズンマーケットとしてソウル中心部にある清渓川広場でも、フードトラックや小物販売などのマーケットが開かれます。

夜景が美しい漢江川沿いの公園で行われる夜のお祭り「ソウル夜オバケマーケット」。10月末の秋の夜まで、その風景は楽しめます。旅の思い出に一度オバケを探しに出かけてみませんか?

 

ソウル・夜オバケナイトマーケット

場所:ヨイド漢江公演水の光広場
期間:2016年3月から10月まで
(金・土曜日18:00~23:00)
アクセス:地下鉄ヨイナル駅2版出口から約600m
http://www.bamdokkaebi.org/language/intro_jap.php

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