「ありがちなロマンチックキャラクターはやりたくない」 孔劉の訳あるこだわり

2016年03月24日

「ありがちなロマンチックキャラクターはやりたくない」
孔劉の訳あるこだわり

 

コン-ユ 孔劉(コン・ユ)は、柔らかさの代名詞のような俳優だ。キャラクターを通じて多くの変身を遂げてきたにもかかわらず、女性ファンたちはコーヒーのCFのジェントルな彼の姿が「本当の孔劉」だと思っている。ここまで来れば、大衆が願うイメージに安着するのが普通だろうが、俳優・孔劉にとってそれはあり得ない。作品を選択する基準、俳優という職業に対する信条が確固たるものであるためだ。

正統的な恋愛映画「男と女」でカムバックした彼の姿がそうだった。初の恋愛映画挑戦作ということで、ついに女性が好む孔劉に戻るかと思いきや、なんと既婚男性である。さらに、人妻と恋に落ちる役割とは。しかし、映画を観てみると、一層深くなった目の光と年輪がたっぷりと感じられ、けっこうまともな選択だったと思うようになる。

最近の映画の封切りに際してインタビューで出会った孔劉は、重々しい役割への変化が意図されたものではないことを打ち明けた。

「何も完成図を描いて、意図的にパズルをはめていくようにしているのではありません。それでも、年齢とともに私が考えていることがにじみ出ているようです。そうしてみると、フィルモグラフィーを集めてみると、『変化した』と(周りでは)いいますが、最初から完全な狙いを定めておくことはできません。映画で扱うことができる話に興味が出てきます。表現の制約がなく、幅の広い話です」

ファンタジーは、どの作品にも存在するが、そちらで重武装したものではなく、事実に接している話に引き付けられるという。彼は歳を一つひとつ重ねながら、その時の思いと感性が選択にはっきりとした影響を与えていると付け加えた。

特に、人々が望む「孔劉の姿」もはっきりと認知していた。ふわふわとしたファンタジーを願う人の気持ちも理解できるが、彼は今の自分が好きだと打ち明けた。

「周りでは、ドラマ『コーヒープリンス』のようなものをやったらいいといいます。私はそのような部分を閉じているわけではないのですが、ありがちな話はやめてほしいですね。実際にはロマンチックコメディをドラマとしてつくるのに、ありがちでなくするのは難しいです。典型的な構造がたやすく変わることはないと思います。ディテールな出来ばえの差で勝負するのです。ドラマ『彼女はきれいだった』のようなケースでもクリシェ(決まり文句)の延長だし、ありがちな小さな話じゃないですか。でも、人々が面白いと思うからつくるのです」

「男性映画がたくさん出てきますが、刑事とかヤクザなどの強い男性像が代弁する常に重複している職業があります。一度くらいはやるかもしれない思っていますが、飽きてきてはいます。演技をする立場としては、別の服も着てみたいと思うんですが、制作する人の立場では、何かうまくいけば、そんなに偏っていく感じがします。お金になるから投資され、複数の配給会社がそのような映画を主に選定して。これが繰り返されると、多様性と均衡が失われてくるので、観客の立場から見たら残念ですよね」

多くのシナリオの中で、彼が選んだ作品は、映画「男と女」だった。韓国の国民的女優として人気の高い全度妍(チョン・ドヨン)が、長い期間準備した作品というのは最初から知っていた。彼はキャスティングの過程についても包み隠さずに打ち明けた。

「全度妍先輩が2年ほど待った作品だということを知っています。多くの男性俳優がシナリオを見たと聞きました。私にシナリオが来た時、『私の番が来たなあ』と思いました。全度妍先輩は『孔劉がこれをやってくれるかな』と心配したと聞きました。嫌だけれど仕方なくやる的な感じだったら、絶対にシナリオを渡すなと言ったそうです。ところが、私から『ください』と言ったんです。実際、シナリオが気になったんです」

孔劉は、すぐさま映画「男と女」の出演すると決定を下した。しかし、実際に決定をしてみると心配が押し寄せてきたという。自分ではなく、全度妍の感情移入が難しいのではないかと思ったからだ。同じ所属事務所の先輩・後輩として長く知っている仲であるためだ。

「私を男として見るのが難しかったらどうしようという不安がありました。作品が終わった後に先輩が『男として感じられたし、愛された感があった』と言うので、本当によかったと思いました。先輩だし、歳も離れていますが、私は観客として、俳優として好きだからかも知れませんが、インスピレーションが来たんです。それで、(インスピレーションを)受けただけではなかったようで、本当によかったと思います」

インタビューを通して孔劉は相手役の全度妍の賞賛を惜しまなかった。彼の一言一句にで先輩に対する敬意が感じられた。全度妍も同じく、記者と会った席で孔劉を絶賛していた。お互いに向けた信頼感は「男と女」の中での自然な呼吸を通してそのまま表れている。映画が深い余韻を残すように、主演俳優たちもいつにない感興を受けたに違いない。

映画「男と女」は、正直なタイトルが示唆するように正統的なメロドラマだ。舞台はフィンランドのヘルシンキ。子供の国際学校で、子供の親という立場で会ったサンミン(全度妍)とキホン(孔劉)は、遠い北のキャンプ場に偶然同行することになる。大雪で道路が閉ざされ、誰もいない白い森の中の小屋で、二人は深く抱きあい、お互いの名前も知らないまま別れることになる。

8ヵ月後、ソウル。フィンランドでの時間を雪原が見せてくれた夢と思って日常に戻ってきたサンミンの前に、嘘のようにキホンが現れ、二人はあらがうこともできずに惹かれあるようになる。

「今回の映画『男と女』は、刺激的で居心地の悪い素材を扱っているのは事実です。しかし、映画で見せたいのは不倫ではなく、男と女の話です。不倫を美化しているという鋭い視線も十分に理解しています」としながら、映画を見て判断して欲しいと語った。

結婚への願望も軽く表わした。彼は「周りではできるだけ遅くしたらいいといいますが、俳優としても、人としても、子供を産んで愛する人と一生を生きるというのは重要だと思います。40前に結婚したい」と語った。

続いて「(結婚生活が)難しいということは知っているが、それを感じてみたい。自分に似た子供が眺める時の感じはどんなだろうと気になる」とし、「結婚した人が『結婚するな』というのも、もしかしたら持てる者の余裕じゃないのかな」と笑った。

 

記事提供:ニュース1スター | www.news1star.co.kr

写真提供:ショーボックス

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