カラフルな街・大邱をカラフルに楽しむ、2016大邱の祭り9選

2016年03月17日

Eワールド桜祭り

 ここ数年、ソウルや済州に偏っていた観光客の足が少しずつ大邱に向き始めている。「それでは大邱はどんな都市?」という質問に対しては、人によってさまざまな答えが返ってくる。それを一言でいい表すとすれば、大邱市のキャッチフレーズとなっている「カラフル大邱」だ。カラフルな魅力を持った大邱を楽しむ方法の中でおススメしたいのが「祭り」だ。その別名にふさわしい、多彩な祭りが待っている。春から秋にかけて行われる大邱の祭りを紹介しよう。
文/町野山宏記者

 

大邱の春の祭り

八公山桜祭り

大邱の春を告げる祭りは桜から始まる。4月中旬には大邱市一帯が桜の花でいっぱいになるが、中でも大邱を代表する名山・八公山(パルゴンサン)の桜祭りは有名だ。

圧巻なのは東区不老洞から八公山の桐華寺(トンファサ)の隣の桐華地区まで続く桜のトンネル。満開の桜を眺めながら多彩なサブイベントも楽しめる。桜歌謡祭、春の山菜ビビンバ祭りなどの催しのほか、八公山のセリチヂミ、レンコンチヂミ、トトリムク、ドンドン酒などの郷土料理が味わえるコーナーも設けられる。

八公山を訪ねたら桐華寺も訪ねてみよう。寺の境内を散策してヒーリングを楽しむだけでなく、禅の体験や茶道の体験などもできる。

桜のもう一つの名所は、アトラクションテーマパークの「Eワールド」。ソウルの桜の名所・汝矣島の3倍におよぶ桜が咲き乱れる頭流山一帯にあるEワールドでは、アトラクションを楽しみながら桜まで楽しめるデートスポットとして人気。特に830万個の電球でつくったルミナリエが美しく、夜桜がさらに美しいことで知られる。

3月19日から4月10日まで行われるEワールドの「星の光桜祭り」(メイン写真)では、K‐POPコンサートも行われ、コンサート1回分のチケットとEワールドのフリーパスがセットになった「桜シーズンパス」も特別発売される。

 

達句伐観灯祭り

達句伐観灯祭り 4月、大邱市内が光でいっぱいになる。「達句伐(タルグボル)観灯祭り」は、釈迦の誕生日を祝って灯篭を掲げるイベントで、統一新羅時代から行われているものだ。大邱市内を流れる新川にさまざまな形の色とりどりの灯篭を浮かべ、華やかな夜を演出する。韓国伝統の「韓紙」で作られる灯篭は、韓国の伝統行事や風俗を扱ったもので、韓国ならではの情緒に浸ることができる。

川に浮かべるだけではなく、川を渡る橋には灯篭のトンネルがつくられ、光の中を歩いて通るのも楽しい。また、観灯祭りで行われるプログラムの中で人気なのが、灯篭流し。灯篭に願い事を書いて川に流すイベントだ。灯篭流しは4月21~24日まで行われる。

そして祭りのハイライトは「風灯」と呼ばれる灯篭を空に飛ばすイベント。願い事を書いた風灯をいっせいに飛ばすもので、4月30日に行われる。大邱の夜空いっぱいに灯篭が飛んでいく光景は、その美しさだけでも感動ものだが、家族皆の願いを一緒に祈れば忘れられないひと時となるだろう。

灯篭を飛ばした後はパレードが行われる。ねぶたの山車を思わせる大きな灯篭と共に、数万の市民が灯篭を持って行うパレードは壮観だ。

 

薬令市韓方文化祭り

大邱には今年で358周年を迎える薬令市場があり、「息をするだけでも健康になる」といわれるほどの韓薬の香りがたちこめる通りだ。薬令市で行われる「薬令市韓方文化祭り」は、祭りを楽しみながら健康になれる一石二鳥の祭りだ。

祭りの見ものは「東醫寶鑑進書儀」。「医聖」と呼ばれる許浚(ホジュン)が著した医学書「東醫寶鑑(トンウィボガム)」を時の王である光海君(クァンヘグン)に謙譲した儀式を再現したもので、1610年に行われた儀式をそのまま再現したという。そのほか、韓薬の業者や韓方を勉強している学生たちによる「韓薬材刻み大会」も楽しい。

もちろん、体験できるイベントも盛りだくさんだ。韓国の医学者・李済馬が創設した「四象医学」による体質診断ができる「四象体質館」は、観光客に人気だ。「韓方ヒーリングセンター」では、アレルギー、関節疾患、皮膚美容など、日替わりで針灸などの韓方治療を行っており、祭りの期間中は韓方の無料診療・無料体験ができる。

薬令市韓方文化祭りの期間は5月4日から8日。ぜひ、大邱で健康になってみよう。

薬令市韓方文化祭り

 

カラフル大邱フェスティバル

「カラフル大邱」のキャッチフレーズを背負って、巨大なパレードが大邱にやってくる。5月7~8日に行われる「カラフル大邱フェスティバル」は、国債報償路の西城十字路から鐘閣十字路までの2㎞区間を舞台にした大規模なパレードイベント。祭りの舞台を昨年までの中央路から国債報償路に移して道幅が3倍になったため、今までよりもさらに派手で多彩な形式のパレードができるだけでなく、より多くの観客が共に盛り上げることができるようになった。今回は、260チーム、総勢1万名が、歴代最高金額となる総額1億3千万ウォンの賞金をかけて、パフォーマンスを披露する。韓国国内のパレード祭りとしては最高の授賞金額がかかっているため、参加するほうも力が入っており、レベルが高くなるしかない。「カラフル大邱」をパレードで体感してみよう。

カラフル大邱フェスティバル

 

大邱の夏の祭り

大邱チメクフェスティバル

フライドチキンとビールという、最高の組み合わせを称した「チメク(チキン+メクチュ:ビール)」という新造語は、韓国はもちろん日本の韓国フリークには定着したのではないだろうか。チメクに関する祭りは各地にできているが、大邱ほど「チメク」にふさわしい都市はないだろう。

その理由は、まず歴史にある。朝鮮3大市場の一つである大邱の西門市場は、敷地の3分の1が鶏を扱うという鶏肉の産地で、韓国のフライドチキンフランチャイズの多くが大邱近郊から始まったという事実だ。もう一つの理由は気候にある。韓国で最も暑い地方、大邱ならではの猛暑を冷たいビールで吹き飛ばそうというわけだ。

そんな大邱で行われる「チメクフェスティバル」は、頭流公園一帯で7月27~31日の5日間行われ、80店のフライドチキン業者が参加して、各フランチャイズの試食や割引も行われるため、思う存分チメクを味わえる。

チメクに舌鼓を打ちながら、ライブも鑑賞できる。K‐POP歌手はもちろん、ジャズや90年代洋楽、韓国の懐メロなど、世代を越えて楽しめるのもうれしい。また今年は会場内のプールでプールパーティーも開催し、さらにクールな祭りが楽しめる。このほか、闘鶏やホラー演劇祭などの連携イベントも多彩だ。

大邱で有名なのは一般的なフライドチキンだけではない。「タクトンチプ」と呼ばれる砂肝のフライも有名で、「タクトンチプ通り」があるほど。この通りでも「タクトンチプ」とビールの「トンメク」を味わいながら、トークコンサートや喉自慢などのイベントが行われる。フライドチキンに飽きたら、コリコリした砂肝の食感を堪能してみよう。

最も熱く、最も涼しい夏を堪能したいなら、大邱の「チメクフェスティバル」がおススメだ。

大邱チメク祭り

 

国際ボディペインティング・フェスティバル

「カラフル大邱」をそのまま表現したような祭りが「国際ボディペインティング・フェスティバル」だ。ただのボディペインティングと思うなかれ、世界トップクラスのボディペインティング・アーティストが技術と独創性を競い合うため、その芸術性に驚かされる。

競技の部門は3種類。純粋なペインティングを競う「ボディペインティング」と、衣装や装飾品を使用して、より華やかな作品をつくる「ファンタジー・メイクアップ」、そして各部門で勝ち抜いたモデルのステージパフォーマンスなどを基準に選ぶ「フォトジェニック・モデル」がある。それぞれ「ボディペインティング」が6時間、「ファンタジー・メイクアップ」が4時間という制限時間の中でつくられるため、どれほどの技術と精魂が込められているかが分かる。

年々参加するチーム数も増えており、昨年は10数カ国から90チームが参加した。今年はさらに規模が拡大することが期待できる。観客も彼らの「作品」をランウェイで鑑賞できるため、美しい幻想の世界に浸ってみよう。

 

大邱国際ミュージカルフェスティバル

世界で唯一の国際ミュージカルフェスティバルが大邱で行われるといったら驚くだろうか。アジアのミュージカルの中心となることを目標に2006年から行われている「大邱国際ミュージカル・フェスティバル(以下「DIMF」)は、国内外の有望な創作ミュージカルを育成するためのもので、新しいミュージカルに出会う絶好の機会となっている。ニューヨーク・ミュージカル・フェスティバルとの交流によって、DIMFで発掘された作品がブロードウェイに進出するなどの成果も得ている。

DIMFでは20編あまりの作品を鑑賞でき、「大学生ミュージカルフェスティバル」の公演は無料で観覧できる。また開幕式と閉幕式では俳優が出演するだけでなく、授賞式なども行われ、ミュージカルファンとしては見逃せない。DIMFは6月24日から7月11日まで大邱市全域で行われ、開幕式と閉幕式は大邱オペラハウスで行われる。

大邱ミュージカル祝祭

 

大邱の秋の祭り

八公山僧市祭り

大邱市を北東から見下ろす八公山は桐華寺をはじめ、多くの寺がある名山だ。その八公山では、韓国で仏教が栄えていた高麗時代、「僧市(スンシ)」と呼ばれる市場が開かれた。寺院で必要な物資を調達するための市だったが、朝鮮時代に仏教が弾圧されることでその脈は途絶えてしまった。その僧市を現代に再現しようと行われているのが「八公山僧市祭り」だ。

祭りのメインはもちろん、僧市。各寺で僧侶が作った農産物や寺刹用品、お茶、薬草、韓方用品、伝統工芸品などが、当時の様子を思わせる会場で売買される。物の販売だけでなく、韓方による治療や茶道などの体験もある。また、仏画を描く体験をはじめ、灯篭作り、数珠作り、木鐸作り、木版画体験など、寺院ならではの仏教文化の体験なども用意されている。

八公山僧市祭りは桐華寺一帯で9月29日から10月3日まで行われる。

 

大邱国際オペラ祭り

大邱全体が紅葉に染まる秋、芸術の秋を堪能する祭りが開催される。「大邱国際オペラ祭り(DIOF)」だ。10月6日から11月5日までほぼ1ヵ月間行われるこの祭りでは、韓国国内で初公演となる作品から、誰でも題名くらいは知っているような有名な作品まで、多彩なレパートリーがオペラ愛好家の耳目を集める。

今年の主要なレパートリーを紹介しよう。オープニングは、大邱オペラハウスによる、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」だ。第2週目は上海オペラ団との合作。第3週は、国立オペラ団による、プッチーニの「トスカ」。第4週は、ベートーベン唯一のオペラ「フィデリオ」をドイツのボン劇場が演じる。フィナーレは大邱オペラ劇場と城南アートセンターとの合作で、ビゼーの「カルメン」で盛大に幕を閉じる。

メイン作品のほかにもアマチュアオペラ、子供オペラをはじめとするイベントが行われ、祭りを盛り上げる。大邱旅行のスケジュールにオペラ鑑賞を加えてみるのはいかがだろうか。

大邱オペラフェスティバル

 

Information

daegu_map大邱市まではソウル駅から東大邱駅までKTX を利用すると便利だ。所要時間は1 時間50 分。外国人観光客のためのコールセンターもあり、☎+82-53-1330 で日本語問い合わせが可能だ。また、関西空港と大邱空港間の定期便が週7便運行している。関西空港からは月・水・金・土の10:30出発と火・木・日の20:00出発、大邱空港からも毎日7:50出発が運行(2016年3月27日~10月29日)。その他、大邱市に関する詳しい旅行情報や宿泊情報は、http://tour.daegu.go.kr/jpn/ またはhttp://www.daegutravel.or.kr/jtour で提供されている。

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