ソウルから近場の地方旅行「忠清南道 冬の4都市物語」

2018年12月17日

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韓国の冬は厳しい。零下10度はざらな中で、外に出るのも億劫になってしまう。それでも韓国の冬ならではの楽しみがある。そんな韓国の冬の地方旅を楽しみたいという熱烈韓国ファンのために、ソウルから少し足を伸ばせば行ける忠清南道の旅行地をまとめてみた。

文/町野山宏記者、写真/石麟哲記者

韓国一の温泉どころ温陽温泉と道高温泉 – 牙山市

忠清南道というと遠いイメージがあるかも知れないが、実はそれほど遠くはない。最初に紹介する牙山(アサン)の温陽(オニャン)温泉はソウルから地下鉄が通じているため、ソウルの観光地を訪ねる感覚で地方旅行ができるというわけだ。

鉄道のムグンファ号と地下鉄1号線が到着する温陽温泉駅を降りると、大通りの両側に温泉マークがたくさん見え、温泉街の雰囲気が感じられる。その中でも歴史的なストーリーを持っているのは「温陽観光ホテル」。1970~1980年代には新婚旅行のメッカだったという。

温陽温泉の歴史を辿ると、今から1300年前、三国時代にまで遡る。当時の王が療養のためにこの温泉に訪れたという記録が残っている。また、朝鮮時代には、王が地方に行く時に留まる場所である「行宮(ヘングン)」だったところだ。

現在の建物は、外観からは古さを感じるが、入り口から中に入ると古さはまったく感じられない。もちろん古い施設もあるが、よく手入れされているため、古いものが持つ独特の情感として、かえってそれがよいものとして見えてくる。

新婚旅行のメッカだった所だけに、宿泊施設としても申し分ない。スーペリアからデラックス、ジュニアスイート、コリアンスイート、ローヤルスイートまで多様な部屋のタイプが選べ、オンドル部屋とベッドの部屋の両タイプを備えている。特筆すべきは、朴正煕・元大統領専用の部屋があること。以前は誰もが使える部屋ではなかったが、現在は、もちろん高いが、誰でも宿泊することができる。

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王が療養に使っただけに、温泉の効能ももちろん卓越している。弱アルカリ性の温泉水で、肌の老化防止と更年期障害の予防、糖尿病・ガン・リウマチの予防と治療、疲労回復とストレス解消などさまざまな効能が知られている。韓国の温泉の多くが湧水を沸かして使ったいるのとは違い、温陽温泉の源泉の温度は58℃。

歴史について辿ってみるのも興味深い。温陽行宮があった所であるため、庭にはさまざまな文化財を見ることができる。朝鮮時代である1464年に時の王である世祖(セジョ)が温陽に立ち寄ったとき、温泉の脇に泉が湧き出るのを発見して立てた「神井碑(シンジョンビ)」、「思悼世子(サドセジャ)」として知られる荘献世子(チャンホンセジャ)が武術を練磨した場所としてその息子である正祖(チョンジョ)が立てさせた「霊槐台(ヨンクェデ)」などの文化財がある。その他にも近くに放置されていた石仏がいくつか立てられており、素朴な微笑みを浮かべている。地域の遺跡を巡る歴史探訪ツアーでもこれらの文化財を訪れているため、温泉に立ち寄ったらここ一帯の歴史をたどってみよう。観光ホテルの中にも詳しくこれらの文化財について解説した「温陽行宮展示館」があり、行宮の様子を再現したジオラマが見ものだ。

牙山市内にはもう一つの温泉地がある。道高(トゴ)温泉だが、こちらも地下鉄1号線の新昌(シンチャン)駅からタクシーで15分ほどで到着する日帰り圏内の温泉だ。道高温泉も、もちろん温泉を楽しむ観光地として有名だが、それ以上にお勧めしたいのが、パラダイススパ道高。温泉水を使ったウォーターパークとして家族連れやカップルに人気だ。韓国のあちこちにウォーターパークができて夏のレジャーとして定着しているが、パラダイス道高は、夏はもちろん真冬にも楽しめるウォーターパークだ。

まずは室内バーデプールが目に入る。温泉で有名なドイツの温浴療養プールで、病気の予防・治癒に効果があるといわれている。温泉水自体の効果に水流や泡によるマッサージ効果が加わって、浸かっているだけで身も心も癒される。治療効果だけでなく、広いプールなので、子供から大人まで一緒に楽しめるのも嬉しい。

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体が温まったら外にも出てみよう。屋外の温泉流水プールは室内からそのままプールを伝って出られるため、温かいお湯に浸かりながら寒い外に出られるのもありがたい。外に出たとしてもお湯が温かいため、寒さも気持ちよく感じられる。源泉は38℃前後で、お湯の温度は平均して33℃ほどに保たれている。流水プールの中央には、バケツに溜まった水が一定の時間でひっくり返るアトラクションもあり、子供たちに大人気だ。滑り台施設は夏季のみ利用できるようになっているが、大きな波が起こる波のプールは冬の間も運営している。真冬に温泉水で異国的な波とたわむれるというちょっと変わった体験ができるわけだ。

露天風呂の施設もさまざまだ。緑茶や五味子、ブドウなど体によい成分を入れた温泉もあり、さまざまな癒しの効果が味わえる。温泉につかったまま飲み物や軽食を注文して飲食できるアクアバーもある。週末は夜10時までスパを営業しているため、夜にゆったりと温泉でカクテルを楽しむのも乙な選択だろう。

居心地のいいパラダイススパ道高が一日では足りないという人にはキャラバンが用意されている。のどかな田園風景を見渡せるキャンプ場で、キャラバンで一晩を過ごす楽しいひと時。キャラバンのすぐ横にはテントとバーベキューグリルが備えられており、バーベキューのセットが注文できる。もちろん、持込のバーベキューも可能だ。キャラバンは寒くないだろうかと心配するかもしれないが、エアコンが完備しているため、冬でも暖かく眠れる。

氷の世界で「Let it go~」七甲山氷噴水祭り – 青陽郡

癒しの時間を過ごせる牙山とはうってかわって、青陽(チョンヤン)では冬を実感するアクティビティが体験できる。青陽といえば唐辛子の産地として有名で、「青陽コチュ」といえば辛い唐辛子の代名詞だ。青陽に入ると街灯が唐辛子の形をしているのが目に入り、道の脇には唐辛子の畑が広がっている。

青陽の冬のアクティビティとして紹介したいのは、「アルプス村」の「七甲山氷噴水祭り」。青陽郡にそびえる七甲山(チルガプサン)は「忠南アルプス」の主峰。海抜560mというそれほど高くはない山だが、七甲山は韓国の民謡にも登場するため韓国人ならば知らない人はいないほどの有名な山。春になると桜とツツジが美しく咲き乱れる。

そんな山の中で行なわれる「七甲山氷噴水祭り」は、その名の通り、「氷の噴水」が主人公の祭り。夏に街を涼しく見せていた噴水が、突然訪れた冬によって凍りついたようだ。「氷の噴水」は一つだけではなく、いくつも並んでいるため、まるで童話の中の世界に迷い込んだようで、ここが韓国の山の中だということをすっかり忘れてしまう。その躍動的な姿に思わずカメラを向けずにはいられない。神秘的な氷の噴水は、今でも心を離れないディズニー映画「アナと雪の女王」でエルサが作り出した氷の宮殿を思わせ、あの映画はこの噴水にモチーフを得たのではないかとも思わせる。エルサになりきって氷の噴水を作り出す場面を写真にとっても面白いのではないだろうか。もちろん、この氷の噴水は魔法の力で作られたのではない。竹をくみ上げてつくった骨組みに水を吹き付けてつくっている。自然と人間の協力によってつくられた芸術というわけだ。

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「七甲山氷噴水祭り」では、氷の噴水だけでなく、雪や氷で作られた雪像、氷像も多彩に見られる。精巧につくられた雪像や、子供たちに人気のキャラクターなどをモチーフにした作品も数多く展示されている。氷で作られた南大門や亀甲船など、韓国ならではのコンテンツも見られる。雪像の中には人の形に溝が掘ってあるものもあり、雪像の一部となって作品を完成させることもできる。見るだけではなく、体験するアトラクションも多彩に準備されている。空の上から「氷の王国」を眺め、ちょっとしたスリルが味わえるジップトラックや、牛やトラクターが引くソリなど、田舎ならではのアトラクションもある。もちろん、雪ソリや韓国ならではの氷のソリも楽しめる。また、氷の世界で凍えた体を温めてくれる焚き火が焚かれ、焼き栗や焼き芋も食べられる。

昼間に見るのもいいが、夜にはより幻想的な雰囲気が演出される。午後5時に一度観客が退場した後、午後6時からは夜間開場時間が始まる。氷の噴水は色とりどりの照明でライトアップされ、昼間とはまったく違った表情を見せてくれる。夜10時まで開場しているが、美しさに心を奪われて宿所に行くのを忘れたということがないように気をつけて。

アルプス村の近くにはもう一つの名所があるため、紹介しておこう。アルプス村のすぐ近くに天庄湖(チョンジャンホ)という湖があるが、韓国で最長、アジアでは2番目の長さを誇る吊り橋が掛けられている。吊り橋の柱が青陽名物の唐辛子になっているのも面白い。また橋の袂には巨大の龍のオブジェがあるが、それはこの地域に残る伝説にちなんだものだという。青陽は何人もの総理を輩出しているが、それは龍が守っているからだといううわさもあるため、行けば出世の運にあやかれるかもしれない。

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ドラマの世界に浸る「サンシャインランド」 – 論山市

忠清南道で今、抜かしてはいけないのが論山(ノンサン)市。論山には何があるのかと韓国人に訊くと、たいていは苦い顔をしながら「陸軍訓練所」しかないと答える。なぜ苦い顔をするのかというと、韓国の男性たちは兵役に行って苦労してきた思い出があるからだ。しかし、「訓練所しかない」というのは過去のこと。論山に最近多くの観光客が訪れている。日本でも人気のある俳優のイ・ビョンホンとキム・テリが主演したtvNのドラマ「ミスター・サンシャイン」のロケ地となったセットが論山の陸軍訓練所のすぐ隣に作られたからだ。注目のロケ地の名前はまさに、「サンシャインランド」。ドラマのロケ地となっただけでなく、撮影がない日はテーマパークとして一般に開放されている。

ドラマについて簡単に説明しておくと、舞台は1900年前後の京城(今のソウル)。貴族に両親を殺された少年ユジン(イ・ビョンホン扮)がアメリカの軍艦に乗って渡米し、母国の朝鮮に戻ってきて起こる物語だ。ロケ地となったサンシャインランドでは、主人公が滞在する「グローリーホテル」をはじめとする京城の街並みが広がっている。韓国の伝統様式である韓屋から、移住した日本人たちが建てて住んでいた日本式の家屋、そして西洋式の建物が混在した当時の京城の様子をよく再現している。ある意味、実物よりもよい点がある。それは、ドラマの撮影のためにつくられたものであるため、カメラの画角に収まりやすくなっているということ。建物が実際の3分の2くらいのスケールでつくられており、さらにその建物が一目で見やすいように並んでいるため、人の背景として置いた時にちょうどいいスケール感で入ってくれる。

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近代をテーマにしたセットは他にもあるが、サンシャインパークが違う点は、張りぼてではないということ。実際の建築資材を使って建てられた建物であるため、恒久的に使えるセットであるだけでなく、実際に中に入って体験できるのも特徴の一つだ。グローリーホテルの内部はカフェとして使われており、「ミスターサンシャイン」のドラマの世界に入りこんだような錯覚さえ覚えるできばえだ。実際にドラマで使われた小道具も展示されており、ドラマを観た人ならその場面一つひとつが思い出されるだろう。

グローリーホテルは架空のホテルだが、実際にあった建物が再現されているのも興味深い。京城の中心にある普信閣(ポシンガク)は当時の姿に再現されており、徳寿宮(トクスグン)の正門である大漢門(テハンムン)は当時の名称である「大安門(テアンムン)」という扁額がかかっている。そして韓国で初めての時計塔があった漢城電気会社の社屋も再現されている。漢城電気会社の内部には、当時に使われ、現在では2件しか工場が残ってない電球が展示に使われ、電球を製造する機械も展示されており、歴史に関心のある人も楽しめる。2階にはドラマの主人公のユジンのデスクと彼が着た衣装が展示されており、ドラマのファンにとっては嬉しい。

建物だけでなく、道路には路面電車や人力車が近代の雰囲気を演出する。また、当時の衣装をレンタルする店もある。ドラマに出てきた衣装のレプリカの洋服や、韓服、浴衣などもある。最近は現代風にアレンジした韓服のレンタルがさまざまなところで行なわれており、「これが本当に韓服なのか」という論争も起きているが、ここの韓服は時代考証を経たものだと担当者は語る。完璧に近い当時の風景を目にすることができるわけだ。

「ミスター・サンシャイン」のセットが1900年前半の姿を再現しているのに対し、その隣にあるセットは1950年代のソウルの様子を再現している。こちらは朝鮮戦争前後のソウルを舞台にしたドラマやドキュメンタリーの撮影に使われており、国都劇場など韓国の今の中高年層にとっても懐かしい風景が演出されている。

355A1106 サンシャインランドで楽しめるのはドラマのセットだけではない。陸軍訓練所に隣接していることもあり、ミリタリー体験場で射撃やVR体験、サバイバルゲームなど、ミリタリー関連のさまざまな体験ができる。中でもVR体験とサバイバルゲームがお勧めだ。VR体験は、仮想空間の中で銃撃戦を行なうゲーム。3人が一緒に仮想空間の中に入り、特殊部隊となってテロ組織に拉致された人質を救い出す任務を遂行する。次から次へとやってくる敵の兵士やヘリコプターなどをマシンガンで撃退しながら敵地に進入し、脱出する。実際には10m四方に満たない空間で行なうが、仮想空間では装甲車やヘリコプターに乗ったりエレベーターで昇ったり降りたりと縦横無尽に動き回る。想像したより現実味があるため、10分弱のゲーム時間ですっかり汗をかくほどだ。ちなみに一定以上のダメージを受けると死んでしまうが、何度死んでも数秒で復活できるため、ゲームが苦手な人も安心して楽しめる。

VRに勝るとも劣らない体験が、サバイバルゲーム。市街戦を模したセットの中で、参加者は2チームに分かれてBBガンで戦闘を行なう。弾が当るとヘルメットと胸のセンサーに感知され、「死亡」となる。「死亡」したプレーヤーの銃は弾が出なくなり、本部に戻って「復活」ボタンを押すと、もう一度ゲームに参加できるという仕組みだ。前後半7分ずつで勝負を競うが、関係者によると、やはりチームワークが重要で、よく作戦を練ることが勝利の秘訣だという。サークルや親睦会などで訪れる人たちが多いという話だ。参加は普段着でもできるが、備え付けの軍服を着て行なうとより雰囲気が高まるだろう。

国立生態院で錦江の自然と触れあう – 舒川郡

論山で韓国ならではの軍隊体験を楽しんだら、最後は舒川(ソチョン)に行って自然に触れてみよう。韓国の中央を蛇行しながら流れる川「錦江(クムガン)」は、全羅北道を発し、忠清南道を流れながら忠清南道と全羅北道の境で西海に流れ込む。その錦江の河口に接しているのが忠清南道の舒川郡。錦江の河口に面した自然観光地として有名だが、そのような自然環境を利用した「国立生態院(http://www.nie.re.kr)」が舒川にある。世界の生態系が変化している中で、生態系を取り戻すための研究、教育、展示をするために設立された機関だ。子供から大人まで、それぞれのレベルに応じて楽しめるスポットだ。

敷地内には「エコリウム」と名づけられた展示館のほか、森や野原、湿地、湖などさまざまな環境をつくり出している。敷地があまりにも広いため、園内にはシャトルバスが運行しているが、足に不自由がなければぜひ園内を散策しながら体験することをお勧めしたい。

入り口を入ると広い野原が広がっている。歩いていくと間もなく見えてくるのがシカ生態園。この地域に生息するシカがのんびりと草を食む姿が見える。シカを眺めながらゆっくりと歩くとテンやコウノトリの一種であるナベコウなどにも出会える。一般の動物園なら固いコンクリートの床の狭いオリに閉じ込められているところだが、ここでは飼われている領域がその何倍もの広さで、自然の草原であるため、動物たちものんびりと幸せそうに見える。

訪問者センターを過ぎると大きな池があり、アシやススキが風に揺れている。その向こうに見える有機的な形をした白い建物がエコリウムだ。世界の5大気候を展示しており、それぞれの気候の植物や魚類、両生類、爬虫類、哺乳類まで展示している。熱帯館、砂漠館、地中海館、温帯館、極地館に分かれ、世界の気候と生態系がその場で体験できるわけだ。

たとえば熱帯館は、入った途端、むせ返すような蒸し暑い空気が迎える。背の高い熱帯の植物が空を覆い、両手を広げたくらいの長さの巨大魚が泳ぎ、ワニが池の中で昼寝をしている。外は身を切るような寒さの韓国であることを忘れてしまう。砂漠館にはサボテンが乾いた土の上にそびえる。砂漠に住むキツネのフェネックやプレーリードッグは、愛らしい砂漠の人気者だ。乾いた不毛の土地のように見えながらも、砂漠にも豊かな生態系があるということを実感させられる。

暑い地方とは反対に、極地館では酷寒の世界が待っている。わざわざ寒い冬に寒い地方を体験することはないと、早く出たくなるかもしれないが、巨大なホッキョクグマの迫力には思わず足が止まる。クマやホッキョクギツネなどは剥製が展示されているが、ペンギンは冷たい水の中を元気に泳ぐ姿を見せてくれる。

住み慣れた温帯館では見慣れた木々が並んでいるが、改めて見てみると興味深い。特に韓国の淡水魚を集めた水槽には、上流から河口付近まで、生態環境に分かれて魚たちが泳ぎ、その種類も多彩で、こんなにもたくさんの種類の魚がいたのかと驚かされる。

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エコリウムの外にも多様な生態系が再現されている。水生植物園や高山生態園などが広がり、散策をしながら生態環境について考えるのもいいだろう。

せっかく舒川を訪れたら、水辺の生態系を体験できる錦江沿いのアシの原もぜひ訪ねておきたい。ゆったりと流れる川のほとりにはアシやススキが生える湿地帯が形成されているが、なかでも有名なのは新城里(シンソンニ)のアシ原。ここは、南北の軍人の許されざる交流を描いた大ヒット映画「JSA」のロケ地ともなった場所だ。

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川辺の土手に上ると、目の前に一面のアシの原が広がり、その向こうには錦江がとうとうと流れる。アシ原の間には散策路がつくられており、入ってみるとそのアシの背の高さに驚く。人の背の高さどころではなく、その2倍ほどの高さにまで伸びているところもある。土手から眺めると誰もアシ原に入っていないように見えたが、アシに隠れて見えないだけで、多くの人たちが思い思いに散策を楽しんでいる。アシの生える土を踏みながら歩く散策路だけでなく、歩道橋のように少し高い位置にも散策路がつくられる予定で、現在工事中だ。完成すれば、また違った視点から美しいアシの原を眺められるだろう。

夕日を受けて光るアシの原を見ていると、この冬の寒さも自然の一つの姿なのだと思わされる。韓国の冬は厳しいが、訪ねてみるとそこには冬ならではの楽しいコンテンツが埋もれていることが分かるだろう。特に地方にはその土地独特のきらりと光る楽しみが待っている。そんな宝石を探す忠清南道の旅に出てみよう。

 

Information

牙山市

温陽観光ホテル(www.onyanghotel.co.kr)まではソウルの龍山駅からセマウル号・ムグンファ号、またはソウル地下鉄1号線で「温陽温泉駅」下車、1番出口から大通りに出て左折。徒歩で5分ほどで到着する。韓国伝統様式の門が目印。

パラダイススパ道高までは、龍山駅からムグンファ号で「道高温泉駅」下車、43番市内バスに乗って「ハングクコンド」下車、徒歩5分。KTXを利用する場合は「天安牙山駅」下車、シャトルバス利用。天安ターミナル、天安牙山駅、新昌駅からスパまでのシャトルバスを運行しており、運行時間はパラダイススパ道高のサイト(http://www.paradisespa.co.kr/)を参照。

青陽郡

アルプスマウル(www.alpsvill.com)まではセントラルシティターミナル(高速ターミナル)から高速バスで定山(チョンサン)市外バスターミナルまで行き、タクシーで約9分。アルプスマウルから天庄湖の吊り橋までは約1.2㎞で徒歩20分。七甲山氷噴水祭りは12月22日から来年2月17日まで行なわれる。

論山市

サンシャインランド(www.nonsan.go.kr/sunshine/)までは、ソウル駅からKTXで「論山駅」下車、201番・216番市内バスに乗り、「ファンファサリ」下車(55分所要)、徒歩5分。「論山駅」からタクシー利用の場合、30分所要。「ミスターサンシャイン」のロケ地はサンシャインスタジオ(sunshinestudio.co.kr)という名称で別途に運営しており、入場料は7千ウォン。

舒川郡

国立生態院(www.nie.re.kr)までは、龍山駅からセマウル号・ムグンファ号で「長項駅」下車、駅前に国立生態院の案内板がある。駅から徒歩5分。国立生態院から新城里のアシ原まではタクシーで約30分。

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