崔文旬・江原道知事と韓国在住オピニオンリーダー座談会

2015年12月02日

コリアトラベル新聞主催

崔文旬・江原道知事と韓国在住オピニオンリーダー座談会

 

江原道知事2018年に平昌での冬季オリンピックを控えている江原道。これから多くの外国人が江原道を訪れることが予想されるが、そんな江原道をもっと知らせていこうと、崔文旬(チェ・ムンスン)江原道知事とコリアトラベル新聞、そして江原道のファムツアーに参加した4人のオピニオンリーダーが春川サンサンマダンに集まり、座談会を行った。座談会では江原道の情報を得るだけでなく、観光活性化のための案まで飛び出し、大いに盛り上がった。何といっても江原道知事のユーモアあふれる言葉に何度も笑いが沸き起こる、前代未聞の座談会となった。

文/町野山宏記者

 

 
崔文洵知事(以下、崔)「江原道に来てくださり、ありがとうございます」

李漢錫・コリアトラベル発行人(以下、李)「まず最初にオピニオンリーダーの皆さんの自己紹介をお願いします」

加来紗緒里(以下、加)「美容や化粧品などをSNSやブログで知らせています。個人的にジャガイモとトウモロコシが好きなので(笑い)、毎日でも江原道に来たいくらいです」

堀田奈穂(以下、堀)「ソウルの梨大前で小さな写真館を運営しています。4年間韓国に住みながらも江原道について深く知りませんでしたが、ファムツアーもとってもよかったです」

町野山宏(以下、町)「韓国に来て16年になり、コリアトラベル新聞の記者をしています」

平川真理子(以下、平)「韓国に来て2年になります。前回ツアーに来て、江原道が自然もたくさんあって海もきれいなところだと知りました」

「この方たちは韓国を愛する人たちですが、知事のほうからも日本に対する評価をお願いします」

「私は日本の文化が好きでよく、行きますが、温泉がいいですね。江原道は鳥取県と姉妹都市で、21年目の友達です。鳥取県の温泉は抜け毛にいいということで、頭まで浸かってきます。(笑い)」

「それではまず、江原道の紹介をお願いします」

「日本の観光客の皆さんは、江原道にたくさん来てくださいました。『冬のソナタ』のロケ地があるため、江原道の男性が皆、ペ・ヨンジュン氏のようにかっこいいと思って、だまされて来た方が多いようです。来てみたら、大部分が私みたいなので、失望されたようですが。(笑い)今度は平昌オリンピックでマーケティングをしようと思っています。平昌と東京と北京で2年間隔でオリンピックが開かれるため、『オリンピックルート』という事業を構想しています」

「日本の観光客に対する江原道の観光プロモーションの方向性について教えてください」

「韓国最大の観光地が江原道です。昨年、国内の観光客が1億200万人、外国人観光客は215万人が江原道を訪れました。しかし、今まで広報がなされてきませんでした。これからは海外にマーケティングをしていかなければなりませんが、やはり最も訴求力があるのが平昌冬季オリンピックだと思います。また、『冬のソナタ』の後に続くコンテンツがなかったのですが、5万ウォン札に肖像画のある申師任堂をテーマにしたドラマを江原道で撮影します。イ・ヨンエさんが申師任堂役となって、春川で撮影はもう始まっています。また、申師任堂が生まれ育った江陵でも撮影を行います。オリンピックとドラマを使ってマーケティングを展開する予定です」

 

師任堂船橋荘

ドラマ「師任堂」のポスター(左)と撮影場となる船橋荘(右)〈写真提供:江原道庁〉

 

「加来さんは江原道に対してどのような印象を持っていますか?」

「私の知人たちが最も行きたいと思う観光地が、江原道です。私も以前、雪岳山に行きましたが、自然のスケールが大きいと感じました。最近の趣味が登山で、春川までは週末に行ってこられる程度の距離なので、個人的にも好きなところです」

「個人観光客のための対策はどう考えていらっしゃいますか?」

「江原道のアプリを製作中です。空港から出てアプリを起動したら、交通、宿泊、通訳まで、これ一つでできるようなシステムを構築しています。交通においては、オリンピックの前年の2017年に、仁川空港から平昌まで1時間で結ぶ『OTX』、すなわちオリンピック・エキスプレスが開通します」

「日本がお好きだということですが、江原道と日本でどのような交流事業を行ってきましたか?」

「鳥取県と21年間姉妹都市になっています。昨年は観光使節団として鳥取県に行って、公演をしてきました。鳥取からも傘を使った踊りをするチームを招待して公演を行いました。スポーツにおいては、プロゴルファーのイ・ボミ選手が江原道出身なので、先月、日本のゴルファー150人を招待してレッスンを行いました。また、昨年は長野県から知事が来られて、冬季オリンピックを行った都市同士で交流をしようということになりました」

「前回、江原道のツアーでタッカルビと刺身を食べて、とてもおいしかったです。他にも知事が推薦するグルメは何かありますか?」

「タッカルビと刺身を召し上がったなら、いい選択をしたと思います。そこに追加するとしたらマッククスですね。鯨はお好きですか? 江原道沖の鯨や深海サメの肉もおいしいですが、法的には食べられないようになっています。でも、大事なお客様が来る時には、それに合せて鯨が自殺するのです。(笑い)偶然定置網にかかってしまった鯨が水揚げされることがあり、それは食べても大丈夫ですので、次の機会には鯨も食べてみてください」

「私の周りでも関心を持っているのが、オリンピックの準備は順調なのかということです。オリンピックの準備状況について教えてください」

「現在、競技場を建てています。工程率は34%で、まだ骨格くらいしか見えていませんが、来年になれば、その姿が見えてくると思います」

「前回のツアー実際にジャンプ台に登ってみましたが、オリンピックの規模を感じるいい経験でした。それから、提案したいことがあるのですが、日本の観光地へ行くとお菓子やキャラクターなど、おみやげに買いたくなるような商品がたくさんあります。江原道でもそういった記念品やお土産になるような商品があればと思います」

「平昌には今のところ、キャラクターがありませんので、現在制作中です。来年くらいにはお目見えできるのではないかと思います」

「最近はテーマ観光が注目を浴びていますが、江原道でテーマ観光として準備していることはありますか?」

「江原道で最も速い成長を見せている分野が、湖を多様な形で楽しむムルレキルフェスティバルです。今回、3回目で、韓国観光公社が選ぶ韓国の100大観光コースにも入りました。衣岩湖がDMZまでつながっていて、カヌーに乗ったりボートに乗ったりできます。湖畔には散策路もあって、とても人気があります。夏の終わりから秋にかけて行うので、湖に落ちても大丈夫です。(笑い)私も一度カヌーに乗ってひっくり返ってみました。(笑い)」

江原道知事座談会

「知事がお気に入りの、誰にも教えたくないような場所を、こっそりと教えていただけませんか?(笑い)」

「日本の方たちにとっては怖いかもしれませんが、江原道ならではの観光地といえば、DMZです。行くには事前に許可を受けなければいけない面倒がありますが、行ってみたらスリルを感じられると思います。(笑い)行ってみたことはありますか?」

「江華島と、ソウルから出発して都羅山駅のほうへ行くコースは行ったことがあります」

「あそこはDMZらしくないですね。江原道のDMZは険しい山の中に鉄条網を張ってあり、北の兵士も行き来しているのが見えるため、見ごたえがあります」

「前回、美容機器の展示場に行きましたが、周りに何もありませんでした。あそこはどうなるんですか?」

「江原道は、他の産業については遅れていますが、医療産業においては全国1位です。美容機器の展示場の周辺を医療機器団地として開発していますので、これからたくさんの企業が入ってくる予定です。美容機器の中で気に入ったものはありましたか?」

「美容ローラーが気に入って、すぐに買いました。平川さんは若いですけど、私たちには切実なんです(笑い)」

「でも、若く見えますね。平川さん、貸してもらったらいいですよ(笑い)」

「最近の観光で重要なのが『食』です。江原道の特産品などを利用した『食』観光の開発が必要だと思います」

「江原道で日本酒を醸造するのはいかがですか?」

「日本酒のようにおいしくはないですが、江原道に『DMZ』というお酒があります。25度のお酒ですが、DMZ(非武装地帯)がなくならないので、飲んでなくしてしまおうということでつくられたそうです(笑い)」

「建築にとても関心があるのですが、サンサンマダンや烏竹軒のほかに見るべき建築はありますか?」

「東海岸には古い建築物がたくさん残っています。そこからもう少し北上すると、旺谷(ワンゴク)マウルという村があります。そこの家屋は北方型瓦屋根といって、他の韓屋とは違います。高麗の王族が逃げていって、そちらに定着したものとされています」

「最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします」

「東京オリンピックの誘致をお祝いし、平昌オリンピックとお互いに活発な交流がなされる契機となればと思っています。『平昌』という地名は、偶然か必然か分かりませんが、平和の『平』に繫昌の『昌』です。英語でいえば、peace and prosperityです。北東アジアの3国がオリンピックを契機として『平昌』することを願っています!」

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