華やかな映画祭が開かれる感性に満ちた港湾都市 – 釜山

2014年09月22日
韓国最高の海洋観光地として名高い韓国第2の都市・釜山市。ソウルに劣らない見所満載の観光名所だ。釜山の名物は多様だが、秋の釜山を語るテーマは「感性&文化旅行」。素朴な都市の風景に癒され、映画ファンを魅了する釜山国際映画祭が迎えるため、感性を充電する旅行を楽しむなら釜山を置いて他にはない。 文/町野山宏記者
 
 ソウルに続く韓国の代表観光地として人気の釜山。釜山といえば思い出すのは、おいしい刺身が安く食べられるチャガルチ市場や、海水浴のメッカである海雲台が挙げられるだろう。しかし、この秋、ここに紹介するスポットをおいては釜山は語れない。
 まず最初に紹介するのが、素朴なアートの町「甘川文化マウル」。この地域は、韓国戦争当時、4千万人あまりの避難民が釜山に押し寄せ、山の斜面に沿って階段式の住居が形成された所だ。小さな家が立ち並ぶ、観光とはかけ離れた貧しく素朴な村だったが、迷路のように入り組んだ路地とその風景に、多くの写真家やアーティストたちが魅せられて2000年代の初めから訪ねてきていた。2009年からは本格的に村を再生するための「村アートプロジェクト」によってさまざまなオブジェが路地のいたるところに設置されてからさらに多くの観光客が訪れるようになり、今では釜山で最も人気の観光地となっている。
 この甘川文化マウルは「釜山のマチュピチュ」とも呼ばれる。色とりどりにペイントされた家々が階段式に並んでおり、遠くから見るとマチュピチュの遺跡の風景と似ているとして付けられた別名だ。一つ注意したいのは、そこに住んでいる住民に迷惑がかからないように静かに観光すること。それだけ心得たら、歩きやすいスニーカーとカメラを持って、美しい迷路の中に迷い込んでみよう。
 
甘川文化村
 
 釜山感性旅行の昼は甘川文化マウルが代表するとすれば、夜の感性旅行は広安里の夜景が主人公だ。釜山に夜景を楽しむスポットは多くあるが、その中でも広安里は格別だ。広安里は海雲台に次ぐ釜山を代表する海水浴場。広安里海水浴場から見える、釜山の海を横切る全長7420mにわたる広安大橋は、そのイルミネーションの美しさで有名だ。
 広安大橋のLEDイルミネーションはスケールが格別だ。1万6千個に及ぶLED電球が漆黒の夜空のキャンバスに鮮やかな光の絵画を描き出し、その光はさらに海面を極彩色のじゅうたんのように彩る。広安里の砂浜から眺めるのもよし、海岸沿いのカフェやパブでゆったりと楽しむのよし、最高にロマンチックな夜が楽しめるはずだ。
 この広安里の夜をさらに美しく彩る祭りも見逃せない。10月24日から25日まで行われる釜山花火祭りだ。今年で10回目を迎えるこの祭りでは、広安大橋だけでなく、夜空全体を覆うかのごとき豪華な花火ショーが繰り広げられる。今年は「愛の始まりは告白です」をテーマに、花火の饗宴が披露される予定だ。24日には「前夜コンサート」が盛大に開かれ、25日午後8時からは1時間にわたり、ここでしか見られない超大型花火や、広安大橋から2秒ごとに流れ落ちるカラーイグアス花火などが披露される予定だ。
 
釜山国際花火祭り
 

映画ファンは釜山に集結!釜山国際映画祭

 釜山は映画の街としても有名だ。秋には映画の都市にふさわしい祭り「釜山国際映画祭」が開かれる。「釜山国際映画祭」は、1996年に始まり、今年で19回目を迎える韓国最大規模の国際映画祭だ。昨年は70ヵ国から299作品が出品、7ヵ劇場35ヵ館で上映され、観客数は21万人を越えた。韓国はもちろん、全世界の映画界のトップスターが終結する開幕式が見所だ。アジア各国の映画ファンたちが訪れるため、開幕式はすべてのチケットがわずか数秒で売り切れるほどの人気だ。
 開幕式と閉幕式が行われ、今年の釜山国際映画祭が行われる会場の中心となるのが、釜山の映像文化のメッカといわれえるセンタムシティに位置する「映画の殿堂」だ。2011年9月に建てられた「映画の殿堂」は、4千席を有する超大型の野外劇場をはじめ、413席の中劇場、212席のシネマテークと小劇場、そして841席のハヌル演劇場などの劇場があり、映画の街となった釜山の新しいランドマークとなっている。それだけでなく、野外劇場の隣には、長さ163m、幅61mの巨大な屋根「ビッグルーフ」が天を覆っているが、夜には23142個のLEDがカラフルな映像を描き出し、壮観だ。
 映画の殿堂だけではない。センタムシティのCGVとロッテシネマ、メガボックスなどの35の劇場が上映館として運営され、国際展示場であるBEXCOでは映画関係者のビジネスのの場であるアジアフィルムマーケットが、美しい海雲台の海を背景にしたBIFFビレッジでは、映画祭の期間、監督や俳優のトークイベントや展示などが行われる。今年の映画祭は10月2日から11日までの10日間開催される。
 
釜山国際映画祭
 

伝統市場で世界グルメ紀行「富平洞夜市場」

 釜山を訪ねたら、もう一つ忘れてはいけないのが、グルメだ。釜山はおいしいものが多いが、「何を食べようか」と悩むより、最近、釜山で人気上昇中のスポット「富平洞夜市場」にとりあえず行ってみることをお勧めしたい。市場というと普通は夜には閉まってしまうが、ここ「富平洞夜市場」は、夜限定のナイト・マーケットだ。輸入品や食品などを売る在来市場の道の真ん中にオレンジ色のボックス型の屋台が並び、さまざまなB級グルメが販売される。どこでも食べられるようなグルメではない。韓国をはじめ、中国、日本、フィリピン、ベトナムなど、世界のグルメが総集結しているのだ。韓国で食べる外国の料理はおいしいだろうかという心配もご無用。結婚して釜山に移住してきた外国人が直接料理しているため、現地の味そのままを楽しめる。料理の値段も千~数千ウォンのため、財布の負担も少ない。富平夜市場を歩きながら食べたい料理を一つずつつまんでいくのもいい思い出になるだろう。
 
富平洞夜市場
 
| http://tour.busan.go.kr
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