<インタビュー>忠清南道 公州市 呉施徳市長

2015年08月26日

公州市長世界が認める
歴史文化都市として成長、
公州市

 

Interview

忠清南道 公州市長 呉施徳

世界遺産に登録された百済の都は3つの時代に分かれる。その2番目の時代である熊津時代は、当時熊津と呼ばれた今の公州市に都を築いた。63年という短い期間であったにもかかわらず公州市には百済の様子を示す遺跡が豊富だ。そんな公州市の、世界遺産だけではない多様な魅力について、公州市の呉施徳市長に話を伺った。

文/町野山宏記者

 

Q.公州市について紹介してください。

公州市は、歴史・文化・教育の都市です。旧石器時代から人が住んでおり、百済時代の王都でもあり、忠清道の道庁所在地として歴史の中心となってきた都市でもあります。「屋根のない博物館」と呼ばれるほど、あちこちに歴史的遺跡があり、旧石器時代の石莊里(ソクジャンニ)遺跡をはじめ、ユネスコ世界遺産に登録された公山城や武寧王陵を含む宋山里古墳群などの百済の文化遺産は私たちの誇りです。鸛岩(ファンセバウィ)カトリック教徒殉教地やスリチゴル聖地、中洞(チュンドン)聖堂などのカトリック巡礼地も多くの人が訪れる名所です。

また、錦江と鶏龍(ケリョン)山、泰華(テファ)山など、天恵の自然環境を持っており、千年の古刹である麻谷寺(マゴクサ)をはじめ、甲寺(カプサ)、新元寺(シヌォンサ)、東鶴寺(トンハクサ)などにはいつでも観光客が訪れる観光インフラを備えています。

公州市は教育の都市として、早くから永明学堂(ヨンミョンハクタン)など、多くの近代学校が設立され、趙炳玉(チョ・ビョンオク)博士、柳寛順(ユ・グァンスン)烈士など、民族の指導者を輩出して、その脈を現在に受け継いでいます。

麻谷寺

麻谷寺

 

 

Q.公州市の観光政策について教えてください。

7月4日、百済歴史遺跡地区が世界遺産に登録されましたが、これは百済歴史遺跡の卓越した普遍的価値が世界に認められたということで、これを契機に公山城と宋山里古墳群がもう一度脚光を浴びるものと期待しています。

ここに、公州ならではの特色ある歴史文化遺跡を最大限に活用して、創意的なアイデアを付与した観光コンテンツを開発し、観光客1000万名時代の扉を開ける計画です。

そのため、公山城を整備し、水村里古墳群歴史公園の造成と、石莊里旧石器遺跡の世界化事業などを推進して、さまざまな見所や体験を充実させていく予定です。

そのほかの有・無形の観光資源を活用するために熊津百済4大王崇慕館(スンモグァン)、公州歴史人物博物館の建立を推進しており、甲寺周辺の観光資源の拡充、鶏龍山陶芸村の活性化、麻谷寺周辺と茂盛山(ムソンサン)地区を連結する広域観光圏の開発にも力を入れる予定です。

その他にも、地域資源のストーリー発掘、ファムツアー活性化、先進型観光広報システムの構築、観光姉妹都市拡大など、積極的な観光商品開発やマーケティングを推進して、世界的な歴史文化都市としての成長を企図しています。

 

Q.公州市を代表する観光コンテンツは?

やはり代表は百済文化遺産でしょう。公州は古代東アジアの交流王国だった百済の2番目の首都で、当時の歴史遺跡が残っています。特に公山城は錦江を背景に天恵の要塞に建てられた王城で、百済も熊津時代から朝鮮時代まで、千年以上にわたって戦略的な要衝地としての役割を担ってきた場所です。

公山城の錦西楼をはじめ4大門と推定王宮地、双樹亭(サンスジョン)などがそれを証明する遺跡ですが、特に1985~6年に発掘された推定王宮地には、池、木槨庫などの多様な遺物が出土しました。最近も最後の王である義慈王の時に羅唐連合軍との戦闘の痕跡を見ることができる鉄製の甲冑と大型の木槨庫など、百済時代の生活の様子を知らせる遺跡が発掘されています。

宋山里古墳群は、熊津時代に63年間在位した王と王族の墓ですが、7基のうち1~5号墳は高句麗の墓の様式を、6~7号墳は、中国の影響を受けたレンガ積みの陵となっています。その中でも1971年の排水路の工事中に発見された武寧王陵は韓国考古学を震撼させた一大事件で、陵の主人を知らせる墓誌石は、三国時代の古墳の中で主人を知らせる唯一の王陵として価値が高いものです。

また、墓も全く盗掘されていない状態で発見され、忘れられていた百済の歴史の秘密を解くタイムカプセルの役割をしただけではなく、発掘された4600点余りの遺物の中で金製冠飾、金製耳飾、鎭墓獸(チンミョス)など17点が国宝に指定されるほどの優れた価値があります。

Q.海外観光客の現状と日本人観光客誘致のための政策は?

公山城と宋山里古墳群が世界遺産に登録されたことは、地域、国を超えて、世界的に百済の歴史遺跡の価値を認められたものと考えています。特に百済は、中国など近隣諸国の文物を受け入れて独自の文化を創出し、これを日本と東南アジアに伝播しました。ユネスコも今回の登載審査で、このような百済の優れた芸術性と北東アジア交流の中心であった交流王国である百済の姿を認めました。

これまで公州市は、日本人観光客が関心を持ってくださり、安定して公州を訪問しており、5月にも600人余りの日本の修学旅行団が訪問しました。

また、今回の世界遺産登録を契機に、日本の観光客はもちろん、中国や東南アジアでも多くの観光客が訪問されることを期待しています。観光客が食べて楽しんで休むことができる観光インフラ造成と、外国人観光客のための標識の整備なども継続的に推進していきます。

Q.海外観光客のための専門観光商品がありますか?

公州市​​には百済の歴史遺跡以外にも様々な観光資源が至る所にあります。民族の霊山である鶏龍山をはじめ、世界遺産暫定リストに登載された千年古刹・麻谷寺や韓国旧石器時代最初の遺跡である石莊里博物館、鸛岩などカトリックの巡礼地など多くの観光資源があります。

公州市は、海外の観光客が便利に公州市を観光できるように、週末にシティツアーを運営しています。また、4月には、KTX湖南高速鉄道の公州駅が開通し、国内はもちろん海外の観光客が訪問しやすい交通インフラが構築されました。これを土台に、近く扶余郡と連携した3つの百済観光コースを開発して運営しています。

Q.市長ご自身が個人的に推薦する観光地はありますか?

9月26日から10月4日まで​​、第61回百済文化祭が盛大に開催されます。1955年に始まった百済文化祭は今年で還暦を迎えましたが、これまで以上に盛大で華やかに行われる予定です。特に百済文化祭は、中部圏で開催される最高の歴史文化祭で、多くの観光スポットやアトラクションに毎年公州だけでも100万人を超える観光客が集まっています。今年は世界遺産登録を記念する様々なコンテンツを開発し、日本など周辺国の参加を例年より拡大するなど、多くの準備をしています。今回の百済文化祭の期間中、公州市をぜひ訪れて百済の文化を全身で感じてみてください。

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