本場の塩辛13種が一度に味わえる江景の塩辛定食

2019年08月30日

siokara
論山市江景(カンギョン)は韓国を代表する塩辛の産地で、韓国内で取引されている塩辛の約40%が売買され、約1万人の江景住民の約80%が塩辛に関連職種に従事しているという塩辛の名所だ。

江景を回ってみると、巨大な塩辛市場を連想させる。近代の歴史が込められた建築物の裏には塩辛専門店があちこちに点在し、看板をかけた塩辛専門店だけでも軽く100ヵ所を超えるほどだ。

江景が塩辛で有名になった理由は、地理的条件が功を奏した。内陸の奥深くに位置する江景の港は鮮魚を取引するには条件が悪かった。ソウルをはじめ首都圏に鮮魚を運ぶには限界があり、あふれる鮮魚の量を消化するのも難しかったため、おのずと水産物の長期保存法である塩蔵法の研究が、他の港より活発に行われた。その結果が今の江景塩辛である。

今では海産物を運ぶ港も消え、100年前の栄華も見る影はないが、塩辛を作る塩蔵法はそのまま伝来し、当時の味をそのまま引き継いでいる。

街全体が巨大な塩辛市場であるため、わざわざ専門店を探すこともない。江景塩辛の歴史を伝える博物館もあるが、路地を通るたびに潮の香りが漂う塩辛専門店が並んでいるため、あえて博物館を訪ねる理由がないほどだ。

江景で塩辛を楽しむなら「塩辛定食」というメニューがお勧め。江景でなければ味わえない10種の塩辛をふんだんに味わうことができ、観光客に一番人気だ。一番よく知られたイカの塩辛や明太子をはじめ、チャンジャ(タラの内臓)、ホタテ、ベイカ、エビ、天然のカキ、貝、それから江景でなければなかなか味わえない数の子、ニシンのえら、淡水エビ、そしてタチウオの内臓まで、代表的な塩辛が13種類も並び、ナムルやキムチなどの8種の基本的なおかずと豚肉のスユクにテンジャンチゲまで加わったボリュームたっぷりの定食をたった1万ウォンで味わえる。江景の代表メニューであるが、採算が合わないため、販売しているところが多くはない。塩辛の専門店である黄海道塩辛商会が直営しているタルボンガーデン(+82-41-745-5565)が現在も塩辛定食の脈を継いでいるため、論山の代表グルメをぜひ味わいたいという人にはお勧めだ。

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