リゾートと歴史観光を一度に味わう「百済文化団地」

2011年03月08日

歴史のテーマパーク、壮大スケールで扶余に出現

リゾートと歴史観光を一度に味わう「百済文化団地」

百済文化団地は忠清南道(チュンチョンナンド)扶余(プヨ)郡に位置している公共施設でサビ城(王宮、陵寺、生活文化等)、百済歴史文化館、韓国伝統文化学校と民間施設である宿泊施設(コンド、スパビレッジ)、テーマパーク、アウトレット、体育施設(大衆ゴルフ場)等で構成されている。3276千㎡という広大な敷地に百済の歴史が蘇った大スケールを味わうことができる場所として日本の観光客からも注目を集めている。

 

1400年前の大百の神秘と光の物語

百済文化団地は1994年から忠清南道(チュンチョンナムド)と文化観光部が扶蘇山(プソサン)と落花岩(ナクファアム)の向い側、白馬江(ペンマガン)辺に百済の歴史と文化を再現するために作られた。団地内は歴史再現村と百済歴史民俗博物館、研究教育村に分かれて造成されている。

百済の文化は三国文化の一つの軸として韓国の民族文化の根幹を成しており、文化強国でありなが未整備状態であったため、その実体を予想することができなかった。百済文化団地はサビ城、陵寺、生活文化村などを造成するために5つの分野で重要無形文化財(大木匠、丹青匠、翻瓦匠、刻字匠、漆匠)の参加協力によりなされた歴史的事業である。また、韓国伝統文化学校とロッテ扶余リゾート(株)が団地内に位置しており、歴史文化体験や教育、レジャーを同時に体験できるように造られている。百済歴史再現団地はサビ宮(泗沘宮)が中心となる天政殿と東側の文思殿、西側の武徳殿などが回廊で取り囲む形態となっている。14棟4,492㎡の規模を持ち、古代宮殿の基本配置形式に沿って王の対外的空間である治朝圏域を再現している。天政殿は宮殿内で最もすばらしく、象徴的な空間として新年賀儀式、外国使節接見等、国家並びに王室の重要な行事の時だけ使用する空間として、勇壮で華麗な姿をしており、高さ19m、面積337㎡の2階建てで建築されている。中宮殿はサビの時期の中宮を再現した場所で、正殿である天政殿は国家の大政事を天に知らせ決定したという天政台から名前がつけられた。中宮の政殿では王の即位儀式礼や新年行事など各種国家儀式が行われ、外国使節を迎える王宮内で最も重要な建物であった。

東宮殿は正殿と外殿で構成されており、正殿である文思殿は東宮で最も中心的な建物で、王が平素執務を行う空間である。主に、文官に関する執務空間として文思殿の文は東側を意味している。外殿は延英殿として臣下たちの執務空間であり、天下の人才を迎えるという意味を持っている。西宮殿は正殿と外殿で構成されており、正殿である武徳殿は西殿で最も中心的な建物で、王が平素執務を行う空間である。主に武官に関する執務は仁徳殿として太平聖代に出てくるという霊物の麒麟の徳を意味している。

 

서브01-행사

▲土・日や祝日には色んなイベントも開催される。

 

 

物大の史を味わってぶ 

文化団地内にある百済歴史文化館は百済の歴史と文化全般の資料の収集と保存、研究、情報供給などを行っている。従来の出土遺物展示に重点をおくことから脱皮し、先端映像技法と展示媒体を活用して、断片的に紹介されてきた百済の正確な知識を得ることができる教育の場としての役割を担っている。百済史を扱う中では総合的で、専門的な博物館として名実共に百済文化のメッカとしての役割を果たしている。陵寺(ヌンサ)は聖王の冥福を祈るための百済の王室の寺として、扶余郡で発掘された遺跡の原形とまったく同じ大きさで再現され、建物の間隔、柱と柱の間隔なども統一されている。陵寺の再現にあたっては扶余邑 東南里で出土された金銅塔片の下昴様式と扶余定林寺址の五重石塔、益山弥勒寺址の石塔などが参考にされた。陵寺の伽藍配置は百済時代の代表的な配置で中門、塔、金堂、講堂が一直線に配置されている。陵寺5重の木塔は木塔心礎石で、国宝288号の昌王銘石造舍利龕が発掘され、西暦567年に舎利を奉安して塔を建てた。釈迦の舎利を祭った場所として国内で最初に再現された百済時代の木塔で、高さは38mにも達する。大雄殿は寺で仏像を祭っていた空間として外部は中層、内部は通層で仏参りの空間として使用され、百済時代の三尊仏を祭る計画である。子孝堂は大衆に仏法を説法する場所であり、威徳王の聖王に対する孝心を称える意味で慈孝堂と名付けられた。香炉閣は扶余邑陵山里の寺遺跡地の建物内部から国宝287号である百済金銅大香炉が発見された場所であるため香炉閣と名が付けられた。古墳公園は百済時代の代表的な墓祭を見ることができる場所で、サビ時代の代表的な古墳形態を再現している。この場所に復元された古墳は扶余地域で出土された古墳を移転復元したものである。古墳は石室墳としてサビ時代の貴族階層の墓であり、百済文化団地花壇造成敷地から出土した石室墳4基と、扶余郡恩山面から出土した石室墳3基等の全部で7期が移転復元されている。生活文化村では百済サビ時代の階層別住居の姿を見ることができる。ここでは当時の百済人たちの生活風習を見ることができ、貴族の家屋は当時最高の官職であった大佐平社宅地籍の家屋、軍官家屋は階伯爵軍の家屋を演出した。この他にも中流階級と庶民階級の家屋を演出し様々な階級の生活を理解することができる。

慰禮城(ウィレソン)は百済漢城時期(B.C.18~A.D.475)の都を再現している。高句麗から南下した溫祚王(オンジョワン)が基盤を築いた場所で、 彌鄒忽(ミチュホル)(現仁川周辺の地名)に陣取る沸流の国を統合した後、百済の首都として独立した。地理的に外敵からの進入を防ぐのに有利で、また肥えた土地であったため百済が成長するのに大きな礎となった。高相家屋は土を掘って柱を立てたり埋め込んで作った家屋のことで床面が地面又は地表面よりも高い場所にあり倉庫の用途と考えられている。貴族左輔馬黎の家は溫祚王について南下した百済を建国した臣下の麻呂の家を再現した場所である。「三国士」によると、麻呂以外にも鳥干など10人の臣下が同行したと言われており、この家屋は当時貴族が使用していた母屋と使用人たちがいた離れで構成されており、百済支配層の権威と好みを表す什物(チプキ)と装身具で再現されている。軍間右輔ウルムの家は溫祚王の叔父で軍事事務を担当していた右輔乙音の家を再現した場所である。この家屋は夢村土城で出土された長い刀と槍を基本とし、相当な度胸を持っていたと伝えられる乙音の軍官的性格が見て取れるように再現されている。広い敷地内に百済当事の姿が正確に再現され、そこに行けば百済の昔にタイムスリップしたような気分を味わうことができる百済文化団地。日本人観光客の間でもそのルーツを確かめにたくさんの人が訪れている今、注目のスポットだ。

 

서브02-전경

▲空から見た百済文化団地。巨大なサビ城の前には百済歴史文化館がオープンしている。

 

서브03-마을촌

▲百済文化団地の生活文化村。当時の平民の生活を見ることができる。

 

INFO百済歴史文化団地までは東ソウルバスターミナルから 扶余行き高速バス(2時間30分)に乗り、 扶余市外ターミナルからはタクシーで行くことができる。 扶余市外ターミナルから百済歴史文化団地までの所要時間約20分。近くには扶余リゾートが隣接しており、宿泊やアウトレットでのショッピングも可能。百済歴史文化団地に関する詳しい情報は公式ホームページ(http://www.bhm.or.kr)から確認できる。

 

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