仁川の江華島(カンファド)文化遺産踏査記
江華島(カンファド)の生き生きとした歴史を感じる

悲しい歴史の傷跡が残っている草芝鎭(チョジジン)
狭い入口を入ると、仁川の穏やかで美しい海が一目で見渡せる草芝鎭は、見た目と違って辛未洋擾(しんみようじょう)、丙寅洋擾(へいいんようじょう)、雲揚号(うんようごう)事件など、外国との激戦地で悲しい歴史を持っているところである。芝鎭を見回ってみると強力な武器を装着している外国の艦隊があるが、粗末な槍や刀で戦うしかなかった兵士の苦しみが伝わってきた。小さな穴を通して、巨大な軍艦を見ながら震えていた我々の先祖が横に立っているような気がした。


教科書で見ていた場面が目の前に現れる瞬間、子供たちは感嘆の声を上げずにはいられないだろう。


辛未洋擾の際は、強力なアメリカ艦隊の激しい艦砲射撃に対し勇敢に戦ったが、草芝鎭に上陸したアメリカ海兵隊により占領された。当時、撮られた星条旗が差し込まれている徳津鎮の色あせた写真は見る人に悲しい気持ちにさせる。





劣悪な環境で数えられないほどの砲弾を全身に浴びながら、最後まで決死抗戦した先祖の犠牲があったからこそ、今の我々が存在しているのではないだろうか。



富近里のコインドル郡は探訪路として造成しており(所要時間約20~30分)、「江華コインドルの歌」も聞くことができるため、子供と一緒に散歩しながら、コインドルについて学習できるところである。



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