百済時代の愛の物語が込められた「宮南池」

2019年08月29日

부여-궁남지-초가을-(2)

 

古の百済の都「泗沘(サビ)」は現在の忠清南道扶余郡にあった。ユネスコ世界遺産に登録された「百済歴史遺産地区」の8つの遺跡のうち半分が扶余郡に位置するが、世界遺産に登録された遺跡のほかにも魅力的な百済の遺跡が扶余の地に残っている。それが「宮南池(クンナムチ)」だ。

宮南池には、百済の王子である薯童(ソドン)と善花(ソナ)姫の愛の物語が伝えられている。薯童の青年時代、隣接する新羅の眞平(チンピョン)王の三女である善花姫が美しいという噂を聞いて慕っていた末に、新羅へと旅立つ。新羅の都の子供たちに、自分が作った「薯童謠(ソドンヨ)」という歌を教えて歌わせるが、その内容は、善花姫が毎夜こっそりと薯童の部屋を訪ねるというものだった。この歌が新羅の都城の中まで広がると、眞平王は王室に恥をかかせたという理由で、善花姫を流刑に処すが、薯童はその道で待ち伏せし、一緒に百済へと戻った。その後、彼は百済の武王(ムワン)となって善花は王妃になったという物語だ。後に武王となった薯童は宮南池の敷地に離宮を建て、水を引き込んで風流を楽しみながら、故郷である新羅を離れた善花姫の郷愁を慰めたと伝えられている。

この宮南池は韓国で最も古い人工池としても有名だ。池の趣もよいが、広大な敷地内にある宮南池には、 2万5千坪にもわたり蓮の花や野花が植えられて四季折々の美しい表情を作り出し、誰もがその場を離れたくなくなるほど。

宮南池は西暦634年頃に築造され、韓国の歴史書である「三国史記」には、「武王が宮城の南に池を掘り、約20里にもおよぶ長い水路をつくって水を流し込んだ。池の周辺には柳を植え、池の中には島をつくった」と記録されている。抱龍亭(ポヨンジョン)という東屋をがある、宮南池の中にある島が歴史書にある島で、島に渡る木の橋が印象的だ。

毎年夏には、蓮の花祭りが開催される。蓮の花ファッションショー、レンコン料理、フォトコンテストなど様々な催しが開催されるため、華やかな催しと共に、赤や白、そしてピンク色の蓮により美しく色づく風景を楽しみに、この時期に訪問するのがお勧めだ。

もちろん、春夏秋冬それぞれに美しい表情を見せるため、いつ訪れてもその季節ならではの魅力を発見することができるだろう。

 

제3경-궁남지사계(봄)

 

14p_궁남지7-DSC_2266-1

 

궁남지연꽃

 

P1070076.MOV_000107073

 

 

제3경-궁남지사계2

 

제3경-궁남지사계7

 

DSC_9480

 

 

Pocket

関連する記事はこちら

31b5fdeeed03037f0709faadf7396255-150x150

韓国ならではの伝統酒の魅力を体験「韓国伝統酒研究所」

韓国ならではの伝統酒の魅力を体験 韓国伝統酒研究所 韓国のお酒と聞けば、ストレートで楽しむ焼酎(ソジュ)や、若い女性にも人気の高いどぶろく(マッコリ)などを思い出す人が多いだろう。今では店で購入して飲むのが当たり前のお酒だが、昔はそれぞれの家で自家製酒を作り、その家庭ならではの味…続きを読む

서브01-행사

リゾートと歴史観光を一度に味わう「百済文化団地」

歴史のテーマパーク、壮大スケールで扶余に出現 リゾートと歴史観光を一度に味わう「百済文化団地」 百済文化団地は忠清南道(チュンチョンナンド)扶余(プヨ)郡に位置している公共施設でサビ城(王宮、陵寺、生活文化等)、百済歴史文化館、韓国伝統文化学校と民間施設である宿泊施設(コンド、ス…続きを読む

定林寺址五層石塔

世界遺産登録! 失われし百済の都を歩く

世界遺産登録 失われし百済の都を歩く 公州市・扶餘郡・益山市   韓国で12番目の世界文化遺産が登録された。「百済歴史遺跡地区」という名称の忠清南道の公州市、扶餘郡、全羅北道の益山市にある8つの遺跡だ。百済遺跡地区は公州の公山城(コンサンソン)、公州の宋山里(ソンサンニ…続きを読む

菩提庵

韓国33観音聖地をめぐる「私探しの旅」~南部圏~

韓国33観音聖地をめぐる「私探しの旅」~南部圏~   ありふれた韓国旅行ではない癒しの旅行を求める人たちに、お勧めしたいのが「韓国33観音聖地をめぐる旅」だ。1700年の歴史を誇る韓国の仏教文化は、同じ仏教文化圏の日本のそれとはまた赴きが違い、色鮮やかながらも、素朴なも…続きを読む

洛山寺

韓国33観音聖地をめぐる「私探しの旅」~東北圏~

韓国33観音聖地をめぐる「私探しの旅」~東北圏~   ありふれた韓国旅行ではない癒しの旅行を求める人たちに、お勧めしたいのが「韓国33観音聖地をめぐる旅」だ。1700年の歴史を誇る韓国の仏教文化は、同じ仏教文化圏の日本のそれとはまた赴きが違い、色鮮やかながらも、素朴なも…続きを読む

001

大韓仏教・曹渓宗5大本山のひとつ 修徳寺(スドクサ)

  修徳寺は百済威徳王(威徳王:554~597)在位の当時に高僧智明が初めて建てたと推定されています。 第30代王である武王当時、恵顕が《妙法蓮華経》を講説して広く知れられるようになりました。高麗第31代超恭愍王の時にナウン(懶翁:へグン)が寺を修造しましたが、一説には…続きを読む

04a43b0c9f3856d951cb163c8a66f343-150x150

忠清南道 - 韓国天主教の 故郷を訪ねて

教皇フランシスコ 訪韓特別企画 韓国天主教の 故郷を訪ねて    ローマ教皇フランシスコが韓国を訪れた。8月14日に入国し、16日にソウルの光化門で行われた123人の殉教者に福者の称号を与える列福式をはじめ、数多くの日程をこなし、18日、韓国に多くの感動を残して帰国した。韓国の多…続きを読む

紹修書院00

ソンビの故郷・栄州の韓国で最初の書院…紹修書院

 韓国の精神世界を表現した言葉に「ソンビ精神」がある。教養があり、文武両道で清廉な人をソンビといい、特権階級である両班(ヤンバン)の持つべき徳目とされてきた。そんなソンビたちの故郷と呼ばれる地域がある。慶尚北道の栄州(ヨンジュ)市だ。韓国で最初の書院である紹修書院(ソスソウォン)…続きを読む

東海岸圏経済自由区域01
東海岸圏経済自由区域02