〈インタビュー〉慶尚北道観光公社マーケティング事業処・李羲道処長

2016年07月20日

「韓国の歴史と文化の精髄あふれる
慶尚北道へようこそ」

 

慶尚北道観光公社マーケティング事業処・李羲道処長

 

李羲道処長 韓国東南部に位置する慶尚北道は、韓国内でも最も魅力的な観光地に数えられる土地。四季の美しい魅力を誇る自然をはじめ、慶州と安東に代表される歴史遺産、そして慶尚北道だからこそ味わえる珍味が並び、最近では、韓国を訪れる外国人観光客の足が大幅に増えた観光圏域だ。このような慶尚北道の観光活性化を担当しているところが慶尚北道観光公社である。慶尚北道庁管轄の公企業として世界の観光マーケティングを率いる慶尚北道の観光戦略を慶尚北道観光公社の李羲道処長とのインタビューを通じて聞いてみた。
文/町野山宏記者
2012年6月に発足した慶尚北道観光公社は、慶尚北道の歴史・文化・自然・生態資源などを体系的に開発・広報し、地域観光産業の発展と国内外の観光客誘致活性化を目的とした慶尚北道庁傘下の公企業である。韓国全体の観光を総括する韓国観光公社とは別に、慶尚北道圏の観光競争力拡大のために慶尚北道庁の予算を執行する独立した観光政策機構だ。
今年で発足4年目を迎える短い歴史だが、意欲的な事業の推進によって慶尚北道の観光の位相も大きく改善された。国内はもちろん、外国人観光客市場においても慶州や安東、浦項などの慶尚北道圏の都市の外国人観光客の数が著しく増加するなど、目に見える効果も収めている。
「韓国の観光政策は、開発中心の傾向が非常に強い。慶尚北道はテーマパークやショッピング施設などの大型観光インフラが不足している。慶尚北道観光公社が出帆して、最も重点を置いている部分は、これらの不足しているインフラを観光地自体のソフトウェア的競争力の拡大を通じて克服しようというものであり、実際に歴史と文化に関連するテーマが豊かであるという強みを観光政策にそのまま反映したのが、他の地方観光地に比べて一歩進んだ国内外の観光客の誘致拡大の土台となった」というのが慶尚北道観光公社マーケティング事業処・李羲道処長の言葉だ。
最初から国内市場と海外市場を二元化していない観光政策の推進も、慶尚北道観光の内実をすべてのに功を奏した。李羲道処長は、慶尚北道観光公社が発足し、不慣れな外国人観光客の誘致政策を実施するよりも、韓国内のソウルと京畿圏の観光客を慶尚北道圏に誘致する案の研究に集中したと述べた。
「韓国人が楽しさを見出せない観光地やコンテンツが外国人観光客に好評されるということはあり得ない。韓国人観光客がまず満足できる観光コンテンツを成長させれば、外国人観光客市場は自然についてくる」というのが慶尚北道観光公社の政策持論だと付け加えた。
慶尚北道観光公社が最も心血を注ぐ外国人観光客市場は断然、日本である。数値では中国人観光客が圧倒的だが、ショッピングなどの大型観光施設が中心の中国よりも、慶尚北道が追求する文化や歴史のテーマに水準が合う日本市場が慶尚北道のソフトウェア的観光競争力強化に適合していると説明する。

 

「ご当地シャトル・観光説明会など、日本市場のプロモーション強化」

 

李羲道処長は、「日本市場は慶尚北道観光公社の発足以前から慶州の新羅文化や安東の儒教文化などをテーマに多くの日本人観光客が訪問するほど競争力を確保している。現在は、これらの日本人の市場を自由旅行のトレンドに合わせて、より深化するための政策的努力が進行中」だと語った。
慶尚北道が運営する「ご当地シャトル」が、そのような深化の作業の代表格である。慶尚北道が安東市・慶尚北道観光公社と共同で運営している日本人向け観光シャトルバスである「コリアご当地シャトル」は、日本人の個別観光客のほとんどがソウルに集中している不均衡を解消するために、高級観光コースを提供する日帰りバス自由旅行商品だ。現在、安東と聞慶の2つのコースが運営中で、安東コースは水・木・金に出発して屏山書院・河回村・別神クッ仮面劇の観覧など儒教文化探訪にコースが設定されており、聞慶コースは毎週月・火・水・金に出発して聞慶セジェ・聞慶KBSドラマオープンセット場など、韓流文化と韓国の山を楽しむことができるコースで好評を得ている。
日本国内での知名度向上のためのプロモーションにも積極的に取り組む予定である。日本国内のメディアや旅行業界の関係者を招待し、既存の慶州や安東などのおなじみの観光地ではなく、慶尚北道圏の新たな観光地を紹介する招待ファムツアー事業に加え、9月に東京ビッグサイトで開かれる「ツーリズムエキスポジャパン(JATA Tourism EXPO Japan 2016)」にも参加し、慶尚北道の新規観光コースを促進し、秋・冬の祭りの情報、および故宅、テンプルステイ、料理作り、伝統文化体験など多様な体験の商品を集中的に広報する予定だ。

 

9月の大邱‐成田、福岡路線就航に備えた戦略を樹立中」

 

今年9月、新たに日韓路線が開かれる大邱国際空港についても日本人観光客誘致拡大の契機とする予定だ。
李羲道処長は、「大邱国際空港と成田・九州福岡空港との定期便が9月1日に就航する。慶尚北道は金海国際空港より大邱国際空港からのアクセス性に優れている。すでに大邱‐関西の定期便が就航している状況で、日本の代表都市であり、関門である成田と福岡空港路線が開設されているだけに、日本人観光客の慶尚北道旅行の利便性がさらに拡大されるだろう」とし、「東京、大阪、福岡の日本3大都市から大邱国際空港への就航が可能となるため、大邱国際空港を利用する慶尚北道新規モデルコースの開発と推進を含む、大邱国際空港イン・アウトを前提とする観光戦略を策定中」と強調した。
慶尚北道での商品を企画する旅行業界をターゲットにしたインセンティブ制度の広報も強化する予定である。慶尚北道は現在、傘下地方自治体を中心に自治体別の外国人団体旅行客を対象にしたインセンティブ制度を実施している。安東市、青松郡、高霊郡の3つの自治体が団体旅行客を対象に1人1万円前後のインセンティブを提供しており、日本の旅行会社の新規観光地の開発と販売に対する経済的負担を軽減することができる。
李羲道処長は、「慶尚北道観光公社は、慶尚北道の観光をリードする道民公企業として、外国人観光客300人を含む全国の観光客1位、観光の満足度全国1位を目指している。これらの目標を達成するためには、先導市場である日本市場の役割がたいへん重要である。日本人観光客が慶尚北道を訪問して満足できるよう、それと共に、他の地方都市とは違う慶尚北道ならではの競争力を感じることができるように、韓国本来の魅力を見つけることができる新たな観光インフラ造成に最善を尽くしたい」とし、「最も韓国らしい韓国を旅行したいなら、ぜひ慶尚北道を目的地にしてほしい」という言葉を付け加えた。 | www.gtc.co.kr

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