〈インタビュー〉韓国観光協会中央会・金烘主会長

2016年07月11日

「地方観光活性化政策で、
韓国観光の競争力を育てます!」

 

インタビュー:韓国観光協会中央会 金烘主会長

 

中央会会長韓国観光協会中央会は韓国政府文化体育観光部所管の特殊法人で、韓国観光の活性化を目指して1963年に設立された韓国内の各観光分野協会の求心的役割をする組織である。このような韓国観光協会中央会が昨年12月の第26代会長として金烘主会長が就任し、新たに変貌を起こしている。韓国政府が推進中の「2016‐2018韓国訪問の年」を迎え、韓国観光の新しいビジョンの提示を通して、その外縁を拡張している韓国観光協会中央会の戦略を、金烘主会長とのインタビューを通じて聞いてみた。
文/李相直記者

 
金烘主会長の韓国観光協会中央会長に就任は、韓国の観光業界では異変として評価されている。これまでの歴代会長がすべてソウルと首都圏の観光協会出身であるのに対し、金烘主会長は韓国観光協会中央会50年の歴史で初めての地方団体である光州広域市観光協会長として堂々と代議員投票で勝利し、会長に就任したためである。

韓国内の観光業界では、これを「地方観光活性化」の話題が韓国観光協会中央会長の選挙にも反映されたものと解釈したが、これはこれまでソウルと首都圏が中心となってきた韓国観光協会中央会次元の観光戦略を、地方中心に拡大するようにというメッセージを金烘主会長の選出を通して伝えたと分析されている。金烘主会長にかける韓国内の観光協会に所属会員たちの期待するものは、金烘主会長の目指すところと変わらない。

「昨年1300万人以上の外国人観光客が韓国を訪れ、韓国は現在、国際的な観光地となった。しかし、そのような外見にふさわしい観光コンテンツを含む内実が不足しており、その答えを地方の拠点観光の活性化を通して考えてみたい」と述べた。

金烘主会長が地方観光活性化を強調する理由は、会長自身の30年の観光哲学に基づいている。
「韓国観光の母胎であり根幹は、当然、国内観光である。自国民に価値を認められない観光コンテンツは、外国人観光客の好評を受けることはありえない。国内観光の競争力を高めると、自然に外国人観光市場の競争力も上昇するのは当然のことで、これまでソウルと首都圏を中心とした国内観光はすでに限界に達しており、地方観光コンテンツの競争力の強化が、何よりも急がれる」というのが金烘主会長の言葉だ。

国内観光の競争力強化を注文した部分は示唆するところが少なくない。これまで韓国政府は、外国人観光客誘致のための戦略と韓国内の自国民観光の活性化の戦略を二元化して政策を推進することが多かった。韓流をはじめとする特化テーマに偏重したり、一回性、または広報性だけを重視した政策の羅列も少なくなかった。金烘主会長の国内の地方観光競争力強化に関する発言は、このような一回限りの政策を排除して、数値的成果より長期的な内実を図るという意味で解釈できる。

地方観光競争力の向上策として大きなビジョンも完成段階だ。その核心に仮称「地域観光協議会」が位置している。

「地域観光協議会(仮称)は、昨年9月に韓国の国会を通過して、現在、構成が推進中だ。文化体育観光部を主軸に、地域観光協議会の構成を通して、各地域別観光戦略推進が可能となる。地域観光協議会は、広域自治団体を含む、市・郡・区が観光振興業務の活性化を目的に構成することができる。観光振興法の改正によって地域観光協議会設立・支援の根拠が準備され、各自治体ごとに地域観光協議会の推進が続いており、各自治体ごとの地域観光協議会が構成されれば、地域の観光事業と広報の効率的推進が可能となり、地方観光活性化につながる土台となるものであり、韓国観光協会中央会がその求心点の役割をこなすだろう」と語った。

地方観光の競争力のある観光素材の開発のための韓国観光協会中央会次元の努力も速度を上げる予定である。特に毎年春に開催される、韓国国内観光に特化された旅行博覧会である「ネナラ(私の国)旅行博覧会」の圏域別開催が金烘主会場の目標だ

「毎年10万人以上の国内の観覧客が訪れるネナラ旅行博覧会は、各地方都市別の新規観光コンテンツを発掘し、地域の祭りを連携して、実質的な地方都市への観光客誘致を目的とする韓国内の唯一の国内旅行博覧会である。毎年、博覧会の開催を通じ、韓国地方旅行の魅力を発信し、地方観光活性化に大きく貢献した。現在は、博覧会がソウルで、全国単位で年1回開催されているが、急変する地方観光のトレンドをすべて伝えるには限界に達していることは明らかだ。各地方都市圏域ごとに博覧会を細分化して地域別に開催し、開催する回数も年1回ではなく、シーズンごとに特化して、より充実した地方観光コンテンツ開発のプラットフォームとして成長させたい」というのが金烘主会長の願いだ。

中央会活動

 

外国人観光客迎える親切さが最も効果的な観光振興政策

 

外国人観光客1300万人時代となり、政府主導の様々な外国人観光客誘致政策が出ているが、外的な成長にふさわしい質的サービスが追いついていないことも、金烘主会長が在任期間中に変化させたいと願うフレームである。

「最近になって、日本人観光客を中心に韓国内の観光サービスの質的低下を提起する人が少なくない。これらの日本人観光客の不満は、観光客のニーズに対する理解が不足しており、外国人観光客をもてなす親切を基盤にした心構えがないためだと見ている。近い隣国である日本だけ見ても、外国人観光客が日本を訪れる理由の一つに「親切」を挙げている。あまりにも商業性に重点を置いて、韓国を訪れる観光客ではなく、収益だけを対象にして外国人観光客を相手にして来たのではなかったかと、観光業界関係者はもちろん、一般の韓国国民も反省すべき部分」というのが金烘主会長の指摘である。

幸いなことに、最近、韓国訪問委員会と官民主導で訪韓外国人を対象にした親切キャンペーンである「Kスマイルキャンペーン」が拡散され、国民の関心を得ているという点である。

Kスマイルキャンペーンは、宿泊・交通・グルメ・ショッピングなど、観光客が頻繁に訪れる施設を中心にサービス教育と受け入れ態勢の改善を通しておもてなしの意識を高め、汎国民的に親切な文化を定着させて、「2016‐2018韓国訪問の年」と「2018平昌冬季オリンピック」を成功的に推進するために展開されている親切キャンペーンである。現在、韓国観光協会中央会を含む観光関連機関と17の広域自治体、民間企業と社会団体など、計34機関が参加している。

金烘主会長は、Kスマイルキャンペーンなどのおもてなしキャンペーンが韓国の観光競争力を向上させるための最も効果的な観光振興政策になるだろうと述べた。

「韓国の観光産業は、これまで外形的な成長ばかりを重要視してきた。実際の観光客が韓国観光を通して何に感動することができるかという悩みはおざなりにしてきた。目に見える可視的な事業と特化政策も必要だが、外国人観光客を感動させることができる親切とおもてなしの心構えこそが、韓国を再び訪ねたい国として記憶させることは、どのような政策やインフラよりも重要な要素だ」と強調した。

韓国観光名品館リニューアルオープン、韓国観光の価値向上に貢献

 

韓国観光名品店韓国観光協会中央会次元の自己事業拡大にも乗り出す。現在、仁寺洞にある韓国観光協会中央会社屋1階に人気の下に運営されている韓国観光名品館を、最近の外国人観光客の動向に合わせてリニューアルを進めており、営業力を強化する予定である。

韓国観光協会中央会直営の韓国観光名品館は延べ面積2325㎡規模の店に、日本や中国、東南アジアなどの外国人観光客を対象に、伝統工芸品や人気ブランド品雑貨、ファッションアイテム、アパレル、地域特産品などを免税で販売し、特に既存のショッピング施設や免税店では満たすことができない、名品館の名にふさわしい最高級の伝統名品を販売して外国人観光客の間で特別なショッピング空間として人気が高い。

金烘主会長は「韓国観光名品館は、観光客の誰もが安心して韓国の伝統工芸品やブランド品を買うことができる空間をコンセプトとしている。韓国観光協会中央会が直接、販売アイテムを心血を注いで信頼性の高い商品ラインナップを構築している。特に、2014年に韓国を訪れた中国の習近平国家主席に朴槿恵大統領がプレゼントしたパク・ミョンギュ名匠の銀のやかんセットも韓国観光名品館で販売中だ。トレンディなアイテムから韓国を代表する名将が作成した名品級の伝統工芸品を探す人にとって、韓国観光名品館は最高のショッピングスポットとなるだろう」と紹介した。

韓国観光協会中央会直営の韓国観光名品館は、現在、順次リニューアルが進行中で、6月初めにリニューアルオープンを予定しており、リニューアル期間中も訪問やショッピングが可能である。
金烘主会長は韓国観光協会中央会長として中央会の方向性も示した。

「短期的な成果に縛られたくない。少なくとも10年を見通す長期的な観光政策の試行錯誤を中央会がコントロールタワーになってリードしていきたい。前述した圏域別地方観光の活性化と親切をもとにしたおもてなし体質の改善も、このような脈絡からだ。韓国観光の競争力は、流行に偏よるより内実を固める側面からアプローチしなければならない。韓国観光協会中央会の会長として、日本の観光客にとって再び訪れたい韓国、感動がある韓国を伝えるために、さらに献身していきたい」と抱負を述べた。

http://www.ekta.kr/

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