百済歴史遺跡地区、ユネスコ世界遺産登録

2015年08月04日
 7月4日、ドイツのボンで開かれた第39回ユネスコ世界遺産委員会(WHC)で百済歴史遺跡地区が世界遺産登録審査を最終通過し、歓呼する韓国代表団(左から宋河珍・全羅北道知事、羅善華・韓国文化財庁長、安熙正・忠清南道知事、羅卿瑗・外交統一委員会委員長)。韓国は今回の百済歴史遺跡地区がユネスコの世界遺産登録確定したことにより、12番目のユネスコ世界遺産を持つこととなった。(写真提供:忠清南道庁)

7月4日、ドイツのボンで開かれた第39回ユネスコ世界遺産委員会(WHC)で百済歴史遺跡地区が世界遺産登録審査を最終通過し、歓呼する韓国代表団(左から宋河珍・全羅北道知事、羅善華・韓国文化財庁長、安熙正・忠清南道知事、羅卿瑗・外交統一委員会委員長)。韓国は今回の百済歴史遺跡地区がユネスコの世界遺産登録確定したことにより、12番目のユネスコ世界遺産を持つこととなった。(写真提供:忠清南道庁)

百済歴史遺跡地区、ユネスコ世界遺産登録

第39回ユネスコ世界遺産委員会で登録審査を最終通過

unesco公州・扶餘・益山の百済歴史遺跡地区が、最終的に世界遺産リストに名を連ねた。7月4日、ドイツのボンで開かれた第39回ユネスコ世界遺産委員会(WHC)で百済歴史遺跡地区が世界遺産登録審査を最終通過し、百済関連の文化遺産としては韓国初、韓国内の世界遺産としては、12番目の登載という栄光を手にした。

百済の歴史遺跡地区は▲公州・公山城▲公州・宋山里古墳群▲扶餘・官北里遺跡と扶蘇山城▲扶餘・陵山里古墳群▲扶餘・定林寺址▲扶餘・羅城▲益山・王宮里遺跡▲益山・弥勒寺址など8つの遺跡で構成されている。

この日の登載審査で百済の歴史遺跡地区は、世界遺産登録の10ヵ基準のうち▲ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの(ⅱ)、▲現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠(ⅲ)の2つの基準を満たしていた。

具体的には▲百済歴史遺跡地区の考古学遺跡と建築物は、韓国と中国、日本など古代東アジア王国の間で行われた建築技術と仏教の交流を示しており、▲熊津王都と泗沘都城の立地選定、仏教寺院と石塔、古墳、建築物などは、百済の独特の文化や宗教・芸術の卓越性を示している点で、世界遺産としての価値が認められた。

百済の歴史遺跡地区はこれと共に▲単位遺跡が適切によく保存されており、▲各遺跡は歴史的な機能および関係を示すことができる十分な規模を持っており、▲遺跡保護のための緩衝区域が設定されたうえ、▲専門機構を通して保存・管理されているという点も高い評価を受けた。

この日、登載審査の通過直後、安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道知事はWHC会議場での公式演説で、「百済の歴史遺跡は、古代韓・中・日北東アジアの平和・交流・繁栄の結果」とし、「1400年前の古代王国・百済の歴史遺跡が世界遺産に登録されることで、全世界の市民が大韓民国をはじめとする北東アジアの過去・現在・未来をより深く理解し、愛することができるようになった」と登録に対するの感謝の意を伝えた。続いて「忠清南道は百済の歴史遺跡の保存と継承を通じ、百済歴史遺跡が人類の遺産として残ることができるよう、さらに努力する」と約束した。

忠清南道と共に登載の栄光を分かち合った全羅北道・宋河珍(ソン・ハジン)知事は、「世界遺産登録の成功要因は、益山の百済歴史遺跡の人類文化史における価値と各界各層の協力を通じた熱意によってなされた『団結した全羅北道の力、百済の力』」と所感を述べ、「百済歴史遺跡地区の体系的な管理と、文化・歴史が再評価されるように観光名所化を推進し、国内外の観光客の誘致に努力する」と付け加えた。

ユネスコ世界遺産は、人類の普遍的価値を持つ自然遺産と文化遺産を発掘・保護・保存するために、1972年の「世界文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」を採択して始まった。7月末現在、世界161ヵ国1007件が世界遺産に登録されており、韓国は1995年に石窟庵・仏国寺、海印寺大蔵経板殿、宗廟など3件が名を連ねてから、今回の百済歴史遺跡地区まで合計12件の世界遺産を保有することになった。

文/町野山宏記者

Pocket

関連する記事はこちら

jal

日本航空‐大韓航空、特典航空券の相互交換を開始

 日本と韓国で最大の航空会社である日本航空と大韓航空が12月1日を期して、日韓路線においてマイレージプログラム提携を開始した。今回の提携により、両社のマイレージ会員は特典航空券の相互搭乗が可能となり、マイレージの使用と特典航空券の利便性が拡大する。 特典航空券の相互交換によって、…続きを読む

제주공항_신라면세점_오픈

済州空港国際線ターミナル、新羅免税店オープン

114㎡面積に約60ブランド、 6月に売り場拡大しグランドオープン  ホテル新羅が運営する新羅免税店が3月1日から済州空港国際線で営業を開始した。新羅免税店済州空港店は約114㎡(34坪)の規模で、化粧品や香水、酒、タバコなど60種類のブランドを備え、この日、ソフトオープンした。…続きを読む

欲張り釜山キャンペーン

「ビートル」・「ニューかめりあ」共同で九州発「欲張り釜山キャンペーン」実施

「ビートル」・「ニューかめりあ」共同で 九州発「欲張り釜山キャンペーン」実施    韓国観光公社福岡支社は、福岡‐釜山間の航路路線の活性化と訪韓観光誘致拡大のために、代表的な定期路線であるJR九州の「ビートル」、「ニューかめりあ」と共同で、12月27日まで「欲張り釜山キ…続きを読む

toyokoin

日本系ホテル「東横イン」昌原市にオープン

 釜山と隣接する慶尚南道の中心都市昌原市に、リーズナブル宿泊専門日系ブランドである「東横インホテル」が建設される。昌原市は今まで団体観光客のための宿泊施設が不足であるという指摘があり、競争力のあるホテルを誘致するためにホテル業界を対象として広報活動を繰り広げてきたが、「東横インホ…続きを読む

ロッテワールドアクアリウム

「ロッテワールドアクアリウム」再オープン

ソウル都心最大の水族館 「ロッテワールドアクアリウム」再オープン 新築中のロッテワールドタワー低層部の商業施設であるロッテワールドモールにある水族館「ロッテワールドアクアリウム」が5月12日から新たな姿で再オープンした。ロッテワールドアクアリウムは昨年10月16日にオープンしたも…続きを読む

イ・ヒボム組織委員長(左)と広報大使に委嘱されたプロゴルファーイ・ボミ選手

プロゴルファー・イ・ボミ、平昌オリンピック広報大使委嘱

女子プロゴルファーのイ・ボミが平昌オリンピック広報大使として活動する。2018平昌冬季オリンピック大会および冬季パラリンピック大会組織委員会は5月27日、「2年連続で日本女子プロゴルフ(JLPGA)ツアー賞金王となったプロゴルファーのイ・ボミを同日午前、ソウル韓国プレスセンター外…続きを読む

드래곤시티호텔B

「ソウルドラゴンシティホテル」オープン

4つのホテルブランド、1700室の客室、韓国初のホテルプレックス    ソウルの新しいホテルランドマークとなるソウルドラゴンシティが10月1日に公式オープンした。ソウルドラゴンシティは国内最大規模である1700室を有することが最大の特徴で、地上40階規模で龍の形をモチー…続きを読む

서울역_공항터미널

イースター航空、ソウル駅都心空港ターミナルに入居

 空港鉄道は、12月1日に韓国国籍の格安航空会社であるイースター航空とソウル駅都心空港ターミナルの搭乗手続きサービスを提供するための入居契約を締結したと発表した。 今回の契約により、チェックインシステムの構築が完了する12月20日からソウル駅都心空港ターミナルでイースター航空の搭…続きを読む


東海岸圏経済自由区域01
東海岸圏経済自由区域02

  • travel agence