山寺で私をみつける江原道観音聖地癒しの旅

2017年01月23日

月精寺

心身が癒されるとっておきの冬の韓国旅行

山寺で私をみつける江原道観音聖地癒しの旅

 

 日常の悩みから離れて地上と断絶した山の中の寺院に向かう。都市の喧騒は消え、神秘的で霊験あらたかな空気に体と心が自然と癒されていく。伝統的な仏の教えはこれまで気づかなかった人生の意味まで教えてくれ、体だけでなく心まで本当の意味の余裕を味わう。知らないことに出会うのは旅の醍醐味だというが、韓国の寺院で行う山寺体験がそれだ。日本とは違う韓国ならではの仏教の香りが新しい自分と出会うとっておきの時間をプレゼントし、韓国第一の自然観光地として有名な江原道ならではの名声高い観光スポットまで出会えるため、見飽きたソウル都心の喧騒を離れて江原道の仏教寺院に足が向かう理由はここにある。
文/李相直記者

 

心を休ませて、自分自身を振り返る日常とは別の時間を持つ。誰もが旅行にかける素朴な願いだ。そんな願いをかなえてくれるところが、他でもない韓国の江原道だ。自然の絶景にかけては韓国で最も美しく清い場所だといってよい。高い山と青い海が目を楽しませ、その楽しさに心と体は自然に癒されるので、リフレッシュの地・江原道の魔法を人々は賞賛してやまない。

韓国人にとっても江原道は特別な場所。山があり海があり、自然もこの上なく美しいため、多くの人が最も行きたい観光地、そして最も身近な旅行先として迷わず江原道を挙げる。煩雑さとは正反対の自然に囲まれて、心の休息を求める人からも絶大な人気を誇る。特に山の奥深くにある寺院は、静かな海と絶景の山勢と調和をなし、訪れる人に安息を提供する。

最近では、2018平昌冬季オリンピックの開催地として東南アジア圏の観光客の冬のスキーツアーの名所としても人気だが、山寺で心身をヒーリングすることができる韓国的な感性の観音聖地癒しツアーも江原道旅行のもう一つの選択肢として人気だ。

アクセスが不便ではないかという心配も不要だ。ソウルと隣接する仁川空港から3時間で到着するため、江原道観音聖地への旅の持ち物は、癒しを願う体と心さえあれば充分だ。

冬季五輪の開催地で出会う仏教寺院…月精寺

 

江原道の最大のトピックは当然「冬季オリンピック」だ。2018年、江原道の平昌で、世界のウィンタースポーツの祭典・平昌冬季オリンピックが、ここ江原道で開催されるからだ。オリンピックの中心舞台となるアルペンシアリゾートが断然目を引くが、ここ平昌にある仏教寺院・月精寺(ウォルチョンサ)も冬季オリンピックというキーワードと同じくらい強烈なコンテンツだ。

2018年冬季オリンピックの開催都市・平昌に位置する仏教寺院・月精寺は、韓国の5大名山に数えられる五台山(オデサン)に向かう道にある韓国を代表する寺院。今から1400年以上前の643年に創建された韓国仏教の本社の一つだ。

何よりも月精寺に向かう道が名物だ。参道の出発点となる一柱門から月精寺の玄関となる天王門(チョナンムン)まで約800mの山道は、一抱えもするほどの太さのモミの木1700本余りが立っており、最も古い木は樹齢400年に及ぶ。寺院に至るまでにすでに心が清まるのを感じられる。

もともとは松の木が鬱蒼と茂っていたこの場所がモミの森になったのには訳がある。高麗時代末、無学大師(ムハクテサ)の師匠である懶翁禅師(ナオンソンサ)が仏に供養をしていたところ、松の木に積もった雪が供養の器に落ちた。その時、どこからともなく現れた神霊が供養を台無しにした松を責め、その代わりに9本のモミの木に寺を守らせたというエピソードだ。

1千年の間、この山を守ってきたモミの木の道の価値は景色の美しさだけではない。道を歩いてみるとよりいっそう頭と胸が澄んでくる神秘的な現象を経験することになるが、これがまさに森林浴の効果だ。モミの木から発散される「フィトンチッド」という芳香性物質によるもので、森と共に呼吸するだけで、健康になる森林療法をおのずと体験できる。植物殺菌物質であるフィトンチッドとマイナスイオンが森の道に満ちているため、月精寺へ向かう道を歩くだけで健康になるわけだ。きっとわざわざ月精寺を訪ねてきた人たちを迎える仏の慈悲なのだろう。天王門までの約800mの道では、大きく深呼吸してフィトンチッドを満喫してみよう。

 

月精寺

 

モミの道を抜けて出会う月精寺自体の魅力はそれ以上に大きい。天王門から始まる月精寺本堂は、韓国仏教の歴史の精髄と会うことができ、本堂である寂光殿(チャックァンジョン)の前の庭には美しい「八角九層石塔」がそびえ、向かいの「鐘楼」には、太鼓と巨大な鐘が威容を見せており、韓国仏教寺院の情緒を耽美するにはもってこいだ。

何よりも国宝第48号に指定された「八角九層石塔」が見ものだ。石塔は、釈迦の舎利を奉安するために高麗時代につくられたもの。高さ15・2mで、直線を強調した通常の仏教寺院の石塔とは違って、八角の板が一番下から上に行くほど小さくなって緩やかな曲線を描き、その美しさは見る者を魅了する。塔の前に立って、寒さも忘れて思わず留まってしまう。

月精寺内にある仏教専門博物館である月精寺聖宝博物館も見逃せない。国宝の上院寺重創勸善文、宝物の壽陀寺月印釋譜を所蔵しており、八角九層石塔舎利具11点、上院寺文殊童子坐像腹藏遺物23点など、約500点余りの遺物を所蔵しているが、月精寺のもう一つのハイライトといえる宝物第139号の石造菩薩坐像を、ここ聖宝博物館で会うことができる。高い冠を被って、手には仏に何かを捧げるように片ひざをついて座り、満面の笑顔をたたえたその顔と向き合うだけで、月精寺を訪ねた価値はあるといえる。

月精寺をより深く体験したいという旅行者には月精寺テンプルステイをお勧めしたい。月精寺で1泊2日間滞在し、座禅と瞑想を通して、体と心の真の休息を満喫できる、韓国の仏教寺院ならではの価値ある体験だ。

月精寺では外国人観光客のための常設プログラムを運営しており、1泊2日の日程で韓国仏教の法道と礼をたっぷり体験することができる。一日三食用意される韓国仏教伝統の精進料理で身を治め、108拝の参禅と午前4時20分から始まる早朝礼仏などを通して心身を癒すことができる貴重な体験を提供する。簡素な山寺での一晩だが、高級ホテルで過ごす一晩よりもかえってリラックスして貴重な思い出を残せる体験となるため、体験する価値はある。月精寺テンプルステイの料金は、1泊2日コースで8万ウォン。韓国を代表する仏教寺院での一晩にしては決して高くはない値段であるため、楽しまなければ損だ。

 

絶景の海に向かう韓国3大観音聖地…洛山寺

 

江原道の名品寺院旅行が平昌の月精寺で終わるはずがない。江原道を代表する山岳観光地・雪岳山(ソラクサン)の山並みがつながる五峰山(オボンサン)の裾にある洛山寺(ナクサンサ)も江原道寺院紀行のハイライトだ。

1300年の歴史を持つ洛山寺を一言で説明するなら「韓国の3大観音聖地」という言葉に帰結する。洛山寺は、慶尚南道南海郡の菩提庵、仁川市江華郡の普門寺と並ぶ韓国の3大観音聖地で、韓国人が最も行ってみたい観音聖地として挙げられる。参考までに観音聖地とは、観世音菩薩信仰が活発なところで、韓国には全部で33ヵ所の観音聖地があり、その中でも襄陽(ヤンヤン)郡の洛山寺は、そのうちの三本の指に入る聖地と考えれば分かりやすい。

新羅の義湘大師(ウィサンテサ)が海に面した洞窟で観音菩薩の願いを受けて創建したという説話を基に、韓国第一の観音道場として仰がれる寺院だが、大きな試練もあった。2005年4月に発生した大型山火事が千年古刹・洛山寺まで及び、韓国の国民が悲しみに暮れた。もちろん、現在は復元・増築することで、10数年前の姿はもちろん、創建当時の伽藍を完全に蘇らせ、洛山寺の千年の歴史の姿をより完璧に再現した。参考までに、新たに生まれた洛山寺は、消失以前よりむしろ原型にさらに近づいたと評価されている。

洛山寺は、入り口から訪れる人々を慰める魔術を披露する。初冬の冷たい風をものともせずに海に向かって端正な姿を見せている伽藍は、焼け焦げた廃墟があるのではないかと心配する訪問者を慰めるかのように、最も大きく繁栄していた朝鮮王朝・世祖(セジョ)の時代の姿で威風堂々と迎えてくれる。

洛山寺の一柱門を過ぎると、最初に迎えるのがアーチ型の石門の上に楼閣を立てた虹霓門(ホンイェムン)だ。虹霓門は1467年(世祖13)に世祖が洛山寺を訪れたことを記念して築造された。虹霓門を通り過ぎると鐘閣が見える。ここには毎晩美しい音で森羅万象の眠りを覚ました銅の鐘があったが、2005年の火災によってその音を二度と聞くことができなくなってしまったのが残念だ。もちろん、現在は精巧な復元作業を経て復元された鐘が鐘閣に安置されている。

洛山寺の中心となる法堂の圓通寶殿(ウォントンボジョン)も注目に値する。法堂内には火災を免れた洛山寺乾漆觀音菩薩坐像が目を引く。外側に漆塗りを施した観音像で、たいへんいつくしみ深いその表情は、まるで「火災の脅威を勝ち抜いた私のように、あなたの困難を乗り越えなさい」という心の中の声が聞こえてくるような錯覚さえ感じさせ、圓通寶殿の前で留まる異邦人の足はその場を離れることを知らない。

海を見下ろす海水観音菩薩像も洛山寺ヒーリングの象徴だ。圓通寶殿を出て海水観音菩薩像に向かう道には「夢が叶う道」という標石が立てられており、この道に沿って行けば、海を眺めて立つ洛山寺の象徴でもある海水観音菩薩像が待っている。

 

洛山寺

 

海水観音像は、高さが16mに達する。胴回りは3・3m、幅は6mで、巨大な威容を誇っていながらも、均衡と調和を損なわず、周りの風景との調和もこの上なく美しい。右には、江原道一の清浄度を誇る洛山海水浴場があり、海の360度のパノラマを演出して初冬の冷たい風まで爽やかに感じるほど。「絶景の洛山寺」という賛辞に期待をかけていた旅行者の驚きの声もここ海水観音菩薩像の前で沸き起こる。

観世音菩薩がやさしい笑顔で迎えてくれるので、俗世の願い事を祈ってみよう。洛山寺の海水観音像は、韓国でも参拝者が多いことで有名だ。韓国の大学入学試験や国家試験、そして家族の健康と安全を祈るなど、様々な目的を持った人たちが海水観音像の前で仏の慈悲と恵みを祈っている。参考までに海水観音像の前に賽銭箱があるが、この巨大な賽銭箱の敷石を支えるヒキガエルがその下に隠れている。洛山寺を訪れる参拝客の間では、供養した後、このヒキガエルに触ると観世音菩薩がその人の願いうち2つを聞いてくれるといううわさもあるため、ヒキガエルは手垢で真っ黒になっている。忘れずに探してみよう。

海水観音菩薩像での絶景が洛山寺参拝の終わりだと思っては困る。洛山寺は、江原道東海岸圏の8つの絶景を指す「関東八景」の一つ、そのハイライトである義湘臺(ウイサンデ)と紅蓮庵(ホンリョンアム)が海と向かい合った洛山寺の端にあるため、訪ねておきたい。

まず、義湘臺は、洛山寺を創建した義湘大使(ウィサンデサ)が座禅をしたところだ。観光客には絶景の展望台として有名だ。コバルトブルーの海と洛山寺を支える奇岩、そしてその崖からまっすぐに育つアカマツに至るまで、まさに一幅の絵のようで、その景色を見ていると詩の一句でも自然に出てくるほどの感動を覚える。

そしてその感動は義湘臺の北300mのところにある紅蓮庵まで続く。義湘大使が祈りの中で観音菩薩に出会って洛山寺を創建した母胎となったところで、海に面した小さな庵だが、義湘大使が仏の教えを受けたところであるためか、見ただけで威厳が感じられる。庵のすぐ前に切り立つ崖にぶつかる波の音も癒しのメロディのようで、しっかりと洛山寺を満喫したい人は、少し遠くてもぜひ足を運んでもらいたい場所だ。

洛山寺

 

名山雪岳山を抱いた心身の道場と出会う…新興寺

 

韓国を代表する3大名山がある。一つは、日本人観光客にもたいへん馴染みの深い済州島の漢拏山(ハルラサン)で、もう一つは、韓国第一のトレイルコースとして人気の慶尚北道の智異山(チリサン)。3大名山の最後のタイトルは、他でもない、江原道の雪岳山だ。雪が積もった峰を意味する「雪岳」という名前の通り、冬になると絶景の雪景色を見せるここ雪岳山に、雪岳山に劣らない名声をとどろかせる観音聖地・新興寺(シンフンサ)がある。

雪岳山国立公園のハイキングコースの一角にある新興寺は、雪岳山に登る登山客にとってはおなじみの場所だ。それもそのはず新興寺は雪岳山小公園の入山券売り場から徒歩10分ほどの距離にあるため、雪岳山を訪れる人にとっては見逃せない名所であるというわけだ。

新興寺は西暦652年、新羅時代に慈蔵(チャジェンユルサ)律師によって創建された。名前がいくつもあることも新興寺の長い歴史を物語る。創建当時は香城寺(ヒャンソンサ)と命名されたが火災で焼失し、701年に禪定寺(ソンジョンサ)として再建されたが、これもまた文禄・慶長の役によって燃えてしまう。続いて1644年、「雪岳山に寺を建てれば、火と水と風の3つの災いを退けることができる」という神人の啓示を受けて「神人から授かった地」という意味の神興寺(シンフンサ)として今の位置に建てた。しかし後になって、仏教道場の名前に「鬼神(韓国で幽霊を意味する)の『神』」の字が入るのが適当ではないという仏教徒の願いに応じ、最初の文字を「新」に変更して、今の新興寺となった。新興寺を紹介すると4つの名前が出てくるわけだ。

新興寺への旅は、一柱門から始まる。一柱門を通るとすぐに穏やかな笑顔の統一大仏が目に入ってくる。統一大仏は分断国家である韓国が仏の力によって、統一することを願う気持ちを込めた仏像だ。高さが14・6mで、青銅108トンが使われ、青銅の冷たく堅い質感とは対照的に美麗な曲線を生かした繊細な造形美が比例の美を見せる。

 

新興寺

 

統一大仏を過ぎると、新興寺の本殿に向かう道と遭遇する。谷を真ん中にして3つの橋があるが、どの端を渡っても新興寺本殿に通じているため、どの道を選んでもかまわない。

本殿の関門となる四天王門を過ぎると、横に広く建てられた楼閣が現れるが、これは普濟樓(ボジェル)と名づけられた建物。昔は法要をしていたところで、現在は開放されておらず、法鼓と木魚を保管している。中が見られないといって惜しむことはない。この普濟樓の四面を覆う詩板と扁額は、朝鮮時代最高の名筆といわれる学者・金正喜(キム・ジョンヒ)によるもので、その実物を実際に目にするだけでもその価値は大きい。

普濟樓を過ぎると、大雄殿にあたる極樂寶殿(クンナクポジョン)が壮大な姿を現わす。何よりも、朝鮮時代後期の建築様式をそのまま残している点がすばらしい。極樂寶殿は創建してから今まで変わらない姿を見せている。他の殿閣を圧倒するかのように長く伸びた軒の曲線美が魅力的な入母屋屋根と、幾重にも加わり華やかさを添える貢包(コンポ=韓屋の屋根荷重を分散させるための木材結合様式の一種)、秀麗な丹靑(屋根の下の木材部を飾る塗りの一種)に至るまで、朝鮮後期の建築様式の精髄を見せてくれる。

 

新興寺

 

基壇の上に立つ極樂寶殿に上がる石段も見逃すには惜しい部分だ。階段は一つの石でつくられている点も驚きだ。両側の欄干にあたる部分に竜の頭を刻んで、階段の側面には、鬼面などの文様を丁寧に彫ってあり、260余年前、朝鮮後期の石の技術まで垣間見ることができる。

新興寺の仏教建築も興味深いが、これらの伽藍と調和する雪岳山の景色も新興寺を楽しむもう一つの方法だ。新興寺は雪岳山の外雪岳(ウェソラク)を眺望するが、境内から雪岳山の名所である蔚山岩(ウルサンバウィ)をはじめ、雪岳山で最も美しい海抜800mの岩山からなる峰である権金城(クォングムソン)まで一望することができるため、雪岳山に登るよりもかえって美しい雪岳山を見ることができる。そして、そのような雪岳山によく似合う古刹の風景として神聖な韓国仏教の伝統まで堪能できるため、自然と伝統が調和する一石二鳥の楽しみが新興寺に込められいるというわけだ。

境内のどこからでも絶景の雪岳山を眺めることができるが、最高の眺望ポイントは普濟樓と極樂寶殿の間から眺める権金城の山並みだ。今にも西遊記の主人公たちが飛び出してきても不自然ではない神秘的な岩山が新興寺の美しい彫刻と調和しており、記念写真を撮るならばこのポイントと憶えておくのがよいだろう。

 

Information

月精寺までは東ソウルターミナル(地下鉄2号線江辺駅)から珍富市外バスターミナル(平昌郡所在)まで高速バスが30〜40分間隔で運行(約2時間30分)している。珍富市外バスターミナルから月精寺まではタクシーで約15分。洛山寺までは、東ソウルターミナルから洛山総合バスターミナル(襄陽郡所在)まで高速バスが1日15回運行(約2時間40分)しており、ターミナルから洛山寺まで路線バス9番を利用(1駅:所要時間4分)。新興寺までは束草高速バスターミナル(束草市所在)を利用するのが便利で、東ソウルターミナル、ソウル高速バスターミナルからそれぞれ1日9回と18回の高速バスが常時運行中(約2時間10分)。束草高速バスターミナル前の停留所から7-1番路線バスを利用(22区間:所要時間54分)、またはタクシーを利用(約25分)。各寺院別の詳細な観光情報やテンプルステイ情報は月精寺(www.woljeongsa.org)、洛山寺(www.naksansa.or.kr)、新興寺(www.sinheungsa.kr)でそれぞれ確認できる。

 

 

観音聖地にプラスワン! 江原道の名所3選

江原道3大観音聖地だけを見て帰ってしまうには惜しい江原道の魅力的なスポットが多い。大自然を堪能するコースから健康になれる温泉に至るまで、この季節にぴったりの観光名所がそれぞれの観音聖地から30分ほどの距離にあるため、見逃せない。観音聖地癒しの旅にプラスワンコースとして楽しむにはぴったりの、江原道を訪ねたらぜひ行っておきたい名所を紹介しよう。

 

ⓛ月精寺から車で35分、大関嶺羊牧場

江原道の大地が伝える感動を味わいたいという旅行者なら、牧歌的な風景が広がる大関嶺羊牧場がオススメスポットだ。月精寺からは車で約35分の距離にあるため、月精寺と共に訪れるには最適だ。大関嶺羊牧場は韓国唯一の羊牧場で、江原道で最も稜線が美しいことで有名な大関嶺の裾、海抜980mに位置する。韓国のアルプスと賞される大関嶺の麓にあるため、牧場の入り口から広がる壮大な牧場のパノラマが一品だ。巨大な6万2千坪の規模で、緑でいっぱいの季節もすばらしいが、真冬の雪景色が断然最高だ。真っ白な牧場の地平線と、雪が降る日には真っ白な空の境界が消える幻想的な世界がつくりだされ、雪景色を見たいという人にはまさに別世界。さらに、風情を添える約1・2㎞の木の柵がつくられており、童話の世界のような遊歩道があって目を楽しませてくれる。羊たちとの体験も楽しい。冬になると羊は屋内の畜舎で飼育されるが、干し草を羊にあげる体験もできるため、子供連れにお勧めしたい選択肢だ。

大関嶺羊牧場

 

②洛山寺から車で30分、雪岳ウォーターピア

真冬に訪れる江原道旅行だから、暖かい温泉いっぱい雪岳ウォーターパークでヒーリングを満喫してみよう。雪岳ウォーターピアは韓国で唯一、100%天然温泉水が使われているウォーターパーク。韓国政府の承認を経て指定された「大韓民国1号保養温泉」施設で、天然温泉に加え、11種の水遊び施設やアクアプール、屋外スパなどの様々なメニューを楽しむことができ、江原道を訪れる国内外の観光客に人気急上昇中だ。雪岳ウォーターピアの魅力はやはり温泉の効果だ。一日中たっぷり遊んだら、自然と肌の保湿と漢方の効果が優れた温泉の効能を体にしみこませていくことができるので、遊ぶだけで自然に健康がついてくる。浴槽に横たわって超音波によって発生する空気でマッサージを受ける寝湯、迷路になったお風呂を移動しながら、身体の各部位にお湯によるマッサージを受けることができるアクアポケットなど、大人のためのスパコーナーが充実しており、露天風呂や子供のための施設まで多彩に準備されているため、ウォーターパーク感覚で温泉を楽しむことができ、家族連れにぴったりだ。雪岳ウォーターピアの隣には、公式宿泊施設であるハンファリゾートもあるため、一日では足りない江原道旅行の一日をプラスしてもよいだろう。

雪岳ウォーターピア

 

 

③新興寺から徒歩10分、雪岳ケーブルカー

雪岳山の景色を抱く新興寺の境内から楽しむ雪岳山も美しいが、ケーブルカーに乗って空の上から楽しむ雪岳山も一品だ。雪岳山空中散歩の足となる雪岳ケーブルカーは、新興寺の一柱門に向かう道に位置している。統一大仏から歩いても10分の距離なので、地上の新興寺でまず楽しんでから、その次のコースとして楽しむには最適だ。雪岳ケーブルカーは、雪岳山国立公園の入り口から出発して標高700mの権金城区間を往復運行する。わずか5分で権金城入口まで一気に上がることができるが、ケーブルカーで見下ろす雪岳山の景色が絶景であるため、決して短くない5分のが一瞬のように感じてしまう。

権金城の入口から徒歩で頂上まで登ることができる。周りすべてが奇岩の岩山になっているファンタジックな絶景で、晴れた日であれば、遠く蔚山岩、土王城(トワンソン)滝など雪岳山から近くの景色まで一望できる。冬になると雪景色に加えて、神秘的な雲海に遭遇することも多いため、新興寺旅行の必須コースにぜひ加えておこう。

雪岳ケーブルカー

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